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業績ニュース

安川電、3~5月期営業益22%減 市場予想上回る

企業決算
2020/7/10 22:00
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安川電機は中国の受注が急回復している=同社提供

安川電機は中国の受注が急回復している=同社提供

安川電機が10日に発表した2020年3~5月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比22%減の62億円だった。主力のモーター事業が次世代通信規格「5G」や半導体関連向けに堅調で市場予想平均(QUICKコンセンサス、6社)の34億円を上回った。中国では受注が急回復し、設備投資の底入れ感が意識されそうだ。

安川電は半導体製造装置や工作機械などに搭載する基幹部品「サーボモーター」や産業用ロボットを手がける。製造業の設備投資の動向を占ううえで業績や受注への注目度が高い。

3~5月期の売上高は15%減の908億円、純利益は17%減の45億円だった。業績の先行指標として注目される受注額は前四半期(19年12月~20年2月)と比べて1%減に踏みとどまり、売り上げの2割強を占める中国は57%増と急回復した。

市場では「利益実績と受注がともに予想より強く、業界全体の再評価につながりそうだ」(JPモルガン証券の佐野友彦氏)との声が聞かれる。

底入れの兆しは業界全体の指標からもみてとれる。日本工作機械工業会が9日に発表した6月の工作機械受注総額(速報値)は前年同月比32%減と、マイナス幅は5月の53%減から縮小した。各国での経済活動の再開を受けて受注が回復した。

もっとも会社側は新型コロナや米中貿易摩擦への警戒を解いていない。安川電は「世界の顧客の設備投資動向は不透明」として、21年2月期通期の業績見通しの開示を見送った。

3~8月期の連結業績見通しは売上高が1808億円、営業利益が107億円だった。会計基準の変更で単純比較はできないが、前年同期は売上高が2117億円、営業利益が124億円だった。ロボット事業では6~8月期に小幅な営業赤字を見込む。中間配当の予想は12円とし、前期の26円から引き下げた。

ファクトリーオートメーション(FA)業界では、春先時点でファナックが20年4~9月期の純利益が前年同期比6割減、三菱電機は21年3月期の純利益が前期比5割減との見通しを示している。

業界関係者が懸念するのが自動車関連の設備投資の低迷だ。安川電向けに溶接ロボットの部品を納入する北九州市の会社は「月間の受注が前年同月比約2割減の状況が続いている」とし、「モーターをつくる中国工場が活況と聞くが、自動車生産が戻らないと日本国内は厳しい」と話す。

安川電の株価は中国景気の回復期待を背景に7月に入って1割上昇し、昨年末に近い水準に戻している。中国の需要回復は投資家の期待を裏付ける一方、自動車向けが半分以上を占めるロボット事業の不透明感は依然として残りそうだ。

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