トイレ個室に広告配信 バカン、東京建物と共同実験

2020/7/10 16:40
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混雑情報サービスのスタートアップ、バカン(東京・千代田)は東京建物と共同で、トイレ個室内に設置したモニター画面に広告を配信する実証実験を始めた。画面に集中しやすい空間で、広告の効果を確かめる。トイレ個室外の混雑状況などを表示して退席を促す機能も設け、混雑時の円滑な利用につなげていく。

バカンがトイレ個室内に広告配信するモニター。東京建物の複合ビル「中野セントラルパークサウス」で実証実験する(東京都中野区)

実験するサービス名は「AirKnock Ads(エアーノック アッズ)」。東京建物が運営する複合ビル「中野セントラルパークサウス」(東京・中野)で実施する。利用者が個室に入ると、トイレの壁面に設置したタブレット端末の画面に約30秒の広告動画を3本、合計1分半流す。オフィスビルでは入居企業向けの広告を流すことを想定。ショッピングモールなど商業施設への導入も目指す。

東京建物などのデベロッパーにとってトイレの混雑は課題となってきた。スマートフォンの利用によって個室の滞在時間が長くなる問題も増えている。東京建物は2019年、個室内に混雑情報を表示し、利用者のスムーズな退室を促すバカンのサービスを導入。今回はモニターに広告を表示する機能を追加し、広告収入で設備の設置費用を回収するモデルを試す。

広告収入は東京建物などのデベロッパーとバカンで分配するビジネスモデルを想定する。実験段階では広告による収益は求めず、協力する企業が提供する広告動画を使う。

トイレが混雑している場合には3本の広告を流した後に画面を切り替え、トイレの混雑状況や個室内での滞在時間を表示して長時間の利用を防ぐ。混雑していなければ広告の再生を続ける。

ドア上部やトイレ内の各所に設置したセンサーなどでトイレの利用状況を把握し、広告表示や混雑緩和に役立てる仕組みだ。

トイレ個室内のモニターは広告に意識が向きやすいものの、利用時間が長くなり混雑を助長する懸念が残るという。実験では適切な広告の再生時間なども探る。バカンは16年設立のスタートアップ。

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