飲食店などで「エアロゾル」感染も、WHOが新指針 - 日本経済新聞
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飲食店などで「エアロゾル」感染も、WHOが新指針

(更新)

【ジュネーブ=細川倫太郎】世界保健機関(WHO)は9日、新型コロナウイルスの感染経路に関する新しい指針を公表した。屋内の混雑した空間で、空気中を漂う微粒子「エアロゾル」を介した感染が発生している可能性を認めた。実証されれば各国は対策を見直す必要がありそうだ。

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指針はいくつかの研究報告はエアロゾルによる感染を示唆しているとした。感染が発生している可能性がある場所や状況として、飲食店やフィットネスクラブ、合唱の練習中を挙げた。医療処置が行われている時も感染の恐れがあると指摘した。「換気が不十分な空間などではエアロゾルを介した感染の可能性を排除できない」としている。

通常、くしゃみや会話で飛散するつばなどの飛沫は1~2メートル程度で落下するが、小さな飛沫はエアロゾルと呼ばれる微粒子となって広い範囲をしばらく漂う。このため、想定以上に遠くへウイルスが拡散しているリスクが浮上。新型コロナの感染拡大の一因になっているとの指摘もある。

ただ、確証は得ていないことから、指針は異なる感染経路をきちんと解明するために「緊急に質の高い研究が必要」とも強調した。WHOは対人距離を1メートル以上取ることや、手洗いを重要な対策として推奨している。仮にエアロゾルの感染が正式に認められれば、さらに長い対人距離の確保や、マスク着用の徹底などが求められる可能性もある。

世界の新型コロナの感染者は1200万人を超え、「パンデミック(世界的な大流行)は加速している」(WHOのテドロス事務局長)。特にブラジルやインドなど新興国を中心に勢いが増している。米国は感染者が300万人を上回り、世界最多となっている。

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