太陽光パネルでテスラ競合出現 米サンランが同業買収

2020/7/10 4:33
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【シリコンバレー=白石武志】米国で拡大が見込まれる住宅用太陽光発電パネル市場の競争が激しさを増している。米首位のサンランは同業2位の米ビビント・ソーラーを買収すると発表。この分野の草分けとされる米ソーラーシティを2016年に買収した米テスラにとって、強力なライバルの出現となる。

中核部品の生産が難航し、テスラの太陽光パネル事業は伸び悩んでいる(同社提供)

米ナスダック上場のサンランはサンフランシスコに本社を置き、住宅用太陽光パネルの設置や家庭用蓄電システムの販売などを手掛けている。6日付の発表資料によると株式交換によってニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場するビビント・ソーラーの全株式を取得する計画で、負債を含めた買収総額は32億ドル(3400億円)。20年10~12月期に手続きを終える予定だ。

サンランによると米国では住宅用太陽光パネルの普及率は3%にとどまり、今後も市場拡大が予想されている。同社は買収によって米国内の販路を広げ、競争を優位に進める考えだ。研究開発費の抑制などにより、年間9000万ドルのコスト削減効果も見込む。

テスラは主力の電気自動車(EV)事業が急成長しているが、もう一つの柱と位置づける住宅用太陽光パネル事業は伸び悩んでいる。20年2月には中核部品である太陽電池についてパナソニックとの共同生産を解消することが明らかになった。発電効率などがテスラの求める仕様にあわなかったのが理由とみられる。

英ウッドマッケンジーが実施した米国の住宅用太陽光パネル市場に関する調査によると、16年に25%前後で断トツの首位だったテスラのシェアは足元では10%未満に落ち込んでいる。最新の19年のシェアではサンランに加えビビント・ソーラーにも逆転を許し、テスラは米国で3番手に後退していた。

EVの分野ではテスラの成功の後を追う「テスラキラー」と呼ばれるライバルが中国を中心に数多く誕生し、競争が激しさを増している。サンランによるビビント・ソーラーの買収が当局の承認などを経て実現すれば、米国の太陽光パネル市場でテスラを苦しめる存在となりそうだ。

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