中国物価統計で混乱 過去分掲載、差し替えにも誤り

2020/7/9 20:47
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【北京=原田逸策】中国の物価統計の公表で9日、混乱があった。2020年6月分の数値を公表するはずが、国家統計局のホームページには2019年6月分の資料が掲載された。あわてて差し替えた資料にも誤りがあった。中国の統計の信頼がさらに傷ついた。

中国国家統計局は当初、2019年6月の数値を誤って掲載した(統計局のホームページ)

差し替えたPPIの資料はグラフが誤っていた(国家統計局のホームページ)

統計局は9日午前9時30分(日本時間同10時30分)、20年6月分の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)、その解説文の3点の資料をホームページに掲載する予定だった。

ところが9時30分ちょうどに掲載されたのはCPI、PPI、解説文のすべてが19年6月分の公表資料だった。およそ4分後にCPI、15分後にPPIが20年6月の資料に差し替わった。

問題は差し替え後のPPIの資料に誤りがあったことだ。資料の1ページ目に載っているはずのPPIの直近の推移のグラフが見当たらず、生産者の仕入れ価格指数のグラフしかなかった。工場からの製品出荷価格を示すPPIとは別の指標だ。

午前9時30分は株式市場や外国為替の取引も始まっており、誤った情報の掲載は相場形成をゆがめかねない。19年6月のPPIは資料の見出しが「前年同月並みに」だった。PPIは中国経済の「体温計」として市場でも注目される。20年5月のPPIは前年同月比3.7%下落しており、仮に6月が前年並みならば「製造業の力強い回復を示す」として市場に驚きが広がる数値だ。

国家統計局新聞弁公室は日本経済新聞の取材に「職員のミスで誤ったデータを掲載し、2019年の数値を公表してしまった。問題発見後、すぐに正した。その時間は数分間だったので影響はそれほど大きくない。迷惑をかけたことをおわびする」とコメントした。

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