民主派予備選、国家安全法違反も 香港政府高官がけん制

香港デモ
2020/7/9 18:00
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【香港=木原雄士】香港政府の曽国衛・政制・本土事務局長(閣僚級)は、民主派が11~12日に予定する立法会(議会)選挙の予備選挙が香港国家安全維持法に違反する可能性があるとの見方を示した。曽氏は予備選が国家分裂や政権転覆、外国勢力との結託にあたる恐れがあるとし、民主派をけん制した。

立法会選挙を取り仕切る曽国衛氏(右)は中国政府の評価が高いとされる=AP

9日付の香港紙・星島日報などのインタビューに答えた。民主派は9月の立法会選で過半数をめざしている。各選挙区で共倒れを防ぐため、大規模な予備選で候補者を絞り込む方針だ。

曽氏は予備選が選挙の操作や介入にあたるとの意見があると指摘。一部の候補者は予算案の否決などで立法会を混乱させる意図があるとして、香港国家安全法の具体的な条文を挙げて、違反する可能性があると明言した。

民主派は曽氏の発言に一斉に反発した。予備選を計画した戴耀廷・香港大学准教授はフェイスブックに「資金面で外国から支援を受けていない」などと投稿し、同法に違反しないと主張した。民主派議員の林卓廷氏も「市民を予備選に参加させないようにする脅しだ」と批判した。

民主派が立法会の過半数を握れば、政府提案の予算案や条例案を否決できる。中国政府の香港統治が土台から揺らぎかねないため、親中派の警戒感が高まっている。曽氏は政府高官の中で特に中国政府の評価が高いとされ、発言は民主派の勢いをそぐ狙いがあるとの見方が出ている。

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