猫を待つ 作家 東山彰良

2020/7/19 5:53
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日本経済新聞 電子版
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これは以前、台湾の編集者から聞いたのだが、彼女はわざわざ日本へやって来ては猫が出てくる小説や絵本を発掘し、それを翻訳して欧米市場で売りさばいているとのことだった。とにかく、と彼女は言った。いまは猫さえ出てりゃ売れますから。

猫のことを書くのはあざとい。わかっちゃいるのだ。とりわけ愛猫の自慢は目もあてられない。それはさながら詩人が自分の詩を賛美するようなもの、恋に盲目の男が想い姫について自慢するよ…

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