神奈川の中元商戦、コロナで日持ち・巣ごもり商品人気

2020/7/9 14:30
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販売員は置かず、来場者が商品サンプルを見て回る(高島屋横浜店)

販売員は置かず、来場者が商品サンプルを見て回る(高島屋横浜店)

神奈川県内でピークを迎えている2020年の中元商戦が、新型コロナウイルスの影響で様変わりしている。百貨店の中には感染症対策を徹底し、売り場に販売員を置かないなど異例の体制を取る例もある。自粛ムードを反映し、キーワードは「日持ち」や「巣ごもり」。オンラインで手続きする動きも加速している。

高島屋横浜店は今年、中元商品の売り場を通常の1.6倍に拡大した。例年、注文や発送の手続きに多い時で数百人が並ぶため「3密」にならないようエリアを広げた。

店舗ごとに商品を説明したり、試食を提供したりする販売員の配置も今年は取りやめた。商品の模型や写真だけが並ぶ売り場を、来場者が見て回る静かな光景だった。

販売員による売り込みができないため、四川料理の重慶飯店(横浜市)は「大手の有名商品に負けないように」(担当者)と、肉まんなどの中元商品を紹介する動画を制作した。販売員に代わり、売り場で流す動画で購買意欲をかき立てようという狙いだ。

新型コロナは顧客の意識にも変化をもたらした。横浜市在住の70代女性は例年、ハムなどを贈ってきたが、今年はレトルトカレーを選んだ。外出を自粛して自宅で過ごす時間が増えるなか、「長持ちして、冷蔵庫に入れなくても保存できるものがいい」との判断だ。

そごう横浜店は生活の変化を踏まえ「すごもり応援」コーナーを中元売り場に設けた。各地の名産品を重点的にそろえ、山口県のフルーツジュレなどが好評という。担当者は「旅行しにくい中、自宅で楽しめるもの、という今年ならではの傾向だ」と話す。

オンライン販売の需要も高まっている。高島屋横浜店では売り上げの3割をインターネットなどが占め、前年の15%程度から大きく伸びた。そごう・西武はオンラインサイトでの購入で5~15%割り引く特典を付けるなど通販利用を促す。

新型コロナとの共存が続けば、今後の各商戦にも影響が残る。高島屋横浜店の青木和宏店長は「減少する外食需要に代わるものを、お歳暮で提案していく」と早くも意識している。

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