WTO事務局長選、8人が立候補 混戦模様に

貿易摩擦
2020/7/9 2:59
保存
共有
印刷
その他

【ジュネーブ=細川倫太郎】世界貿易機関(WTO)の次期事務局長選挙の立候補者受け付けが8日夕(日本時間9日未明)、締め切られた。ナイジェリアのヌコジ・オコンジョイウェアラ元財務相ら8人が名乗りを上げた。混戦模様となっており、選挙戦は長期化する可能性もある。

WTOトップ選びの選挙戦が本格化する(スイス・ジュネーブの本部)=ロイター

他に立候補したのはメキシコのヘスス・セアデ外務次官、韓国の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長、ケニアのアミナ・モハメド元外相ら。最終日の8日には英国のフォックス前国際貿易相も届け出た。今後、選出に向けて主要国の多数派工作が本格化する。

立候補者は15~17日の一般理事会で、加盟164カ国・地域向けに所信表明演説をし、質疑に応じる。その後、一般理の議長が各国の意見を集約しながら、全会一致方式で最もふさわしい人物を事務局長に選出する。原則、投票はしない。

選挙戦は曲折が予想される。有力視されていた1人、アイルランド出身のフィル・ホーガン欧州委員(通商政策担当)は、現在の職務に専念するとして出馬を断念した。出そろった立候補者はいずれも決め手に欠けるとの声も聞かれる。貿易戦争を繰り広げる米中の思惑なども複雑に絡み合い、候補者の絞り込みは容易ではない。

現職のロベルト・アゼベド事務局長は8月末に退任する。それまでに後任が決まらなければ、4人いる事務次長のうち1人が当面、事務局長代行を務める。アゼベド氏は5月、任期を1年残して辞任すると突如表明した。新しいトップの下で、2021年に延期になったWTOの閣僚会合に向けて十分な準備が必要などと理由を説明した。

WTOは国どうしの貿易の紛争処理機能が不全に陥っている。新しい貿易ルールづくりも停滞しており、存在意義を問う声が増えている。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]