長野の14市町村に大雨特別警報 上高地が孤立
活発な梅雨前線の影響による大雨で、気象庁は8日、長野県の14市町村に大雨特別警報を出した。県内に大雨特別警報が出たのは、昨年10月の台風19号災害以来。土砂の流出や崩落による道路の通行止めが各地でみられ、松本市の上高地では約300人が孤立した。
大雨特別警報の対象となったのは、松本市、飯田市、伊那市、安曇野市、阿南町、上松町、南木曽町、木曽町、宮田村、阿智村、下條村、売木村、王滝村、大桑村。県は災害対策本部を設置して対応にあたり、警報が出た14市町村に災害救助法を適用した。
県によると、上高地に続く国道158号の3カ所で土砂の流出や崩落があった。うち1カ所は8日夕時点で復旧しておらず、ホテルの従業員や宿泊者ら約300人が孤立した。食料などは十分にあるという。8日夕までの県のまとめでは大雨による県内の軽症者は1人。死亡者や行方不明者は確認されていない。住家被害では一部損壊が1棟と床下浸水が12棟。
長野地方気象台は9日以降も雨が断続的に降り続くと予想しており、土砂災害や低い土地への浸水、河川の増水に警戒を呼びかけている。