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中国、国際機関で存在感 4機関でトップ 米警戒強く

【ジュネーブ=細川倫太郎】中国は世界保健機関(WHO)だけでなく、他の国際機関でも着々と存在感を高めている。15ある国連の専門機関のうち、国際電気通信連合(ITU)や国連食糧農業機関(FAO)など4機関のトップが中国人だ。中国の意向が組織運営や政策に反映されるケースも少なくない。

国連予算の分担金の拠出では、中国は日本を抜いて米国に次ぐ2位に浮上している。未払いの国の増加で財政悪化に苦しむ国連にとって欠かせない存在だ。幹部クラスの要職ポストに人を送り込むなど、人事面での影響力も増している。

中国人がトップの専門機関は中立性に疑念が生じる事例も出ている。国際民間航空機関(ICAO)は、2015年に柳芳事務局長が就任してから、総会などに台湾の参加を認めなくなった。ITUの趙厚麟事務総局長はかつて中国政府で通信規格づくりなどに携わり、中国の広域経済圏構想「一帯一路」への協力を推し進めている。

途上国の産業開発を支援する国連工業開発機関(UNIDO)も中国人がトップだ。「圧倒的な資金力と豊富な人材を武器に、国連の『中国化』を狙っている」。国連欧州本部があるスイス・ジュネーブの外交筋は危機感をあらわにする。

なかでも警戒感が強いのは中国と貿易戦争を繰り広げる米国だ。3月の世界知的所有権機関(WIPO)の事務局長選挙では、当初、中国人が有力候補と言われていた。米国は強力な外交攻勢をしかけて、蓋を開ければ日米欧が推したシンガポール出身者が大差で勝利した。中国の知的財産権の侵害を批判する米国にとって中国人トップの誕生阻止は譲れない分野だった。

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