予算5000円の周辺機器9選 手書き入力にマスク乾燥機
コスパ最強周辺機器【予算5000円編】

1000円で買えるヘッドセットや無線マウス、2000円前後の指紋センサーやVRゴーグル、3000円台の活動量計や外付けSSDなど、安くて気になる製品が大集合。「でも、安かろう悪かろうなのでは」と心配する人もいるはず。そこで日経PC21編集部がこれら激安製品を実際に購入、使い勝手をした。前々回の1000円編、前回の2000円編に続いて、今回は3000円から5000円の製品を紹介する。
オフィス文書への手書き入力も

●筆圧レベル:8192レベル●読み取り範囲:幅101.6×奥行き76.2ミリ●サイズ:幅110×奥行き164×高さ2ミリ(最薄部)●重さ:245グラム
イラスト用途ではメジャーなペンタブレット。だが、ビジネス用途でも、PDF書類などに直接文字を書き込める。まさにテレワーク時代には押さえておきたい周辺機器の1つだ。しかし、本格的すぎるペンタブレットは高額。使い続けるかもわからないのであれば、3000円前後の「Star G430S」で使い勝手を試してみよう。

幅が約10センチ、奥行きは約16センチと小型だが、パソコンにつなぐだけでオフィスソフトやアクロバットリーダーなどで手書き入力が使えるようになる。筆圧は8192段階検知するようだが、実際のところ調節はなかなか難しい。
文字を書くなどの操作には、正直、かなり慣れも必要だ。ペン側面にはボタンが2つ。マウスのクリックや、消しゴムツールを呼び出すボタンなどとして動作する。
USBや映像端子を手軽に増やす

●搭載端子類:USBタイプC(最大100W 給電)、USB3.0×3、SDカードスロット、マイクロSDカードスロット、HDMI出力●サイズ:幅98×奥行き45×高さ14ミリ
スマホやタブレットだけでなく、最近はノートパソコンにも採用が増えているUSBタイプC端子。特にタブレットや一部の携帯ノートでは、通常のUSB端子が少なかったり、あるいはまったくなかったりする場合もある。以前からあるUSB接続の周辺機器、例えばUSBメモリーや外付けHDD、外付け光学ドライブなどを使いたいときは、どうすればいいか。解決策はUSBハブを導入することだ。

今回ピックアップしたQGeeMの「M7VC01」は、USB3.0の端子が3つに、SDカードとマイクロSDカードのスロットが各1つ、さらにHDMIの映像出力端子まで搭載する。パソコンがUSB PD対応なら、このハブをUSBタイプCケーブルで対応充電器と接続し、パソコンへの電力供給をしながら端子を拡張できる。
データの読み書きも高速で快適

●容量:128ギガバイト●インタフェース:USB3.0●サイズ:幅78×奥行き118×高さ15ミリ(実測値)●重さ:118グラム
SSDはHDDと比較して高価なことが多いが、MARSHALのポータブルSSDは128ギガで3180円という安さが魅力。カラーは光沢感のあるブラックで、底面のみホワイト。まったく飾り気がなく、ロゴさえ入っていない。

内部接続はSATAで[注1]、パソコンとはUSB3.0接続となる。USBバスパワーで駆動するため、別途電源に接続する必要はない。幅78×奥行き118×高さ15ミリとコンパクト。重さも118グラムと軽く、HDDに比べ衝撃にも強いので携帯用途に向く。試用時は動作も安定しており、安いことによる欠点はまったく感じなかった。
実際に外付けHDDとスピードを比較したところ、シーケンシャルでの読み出しが約441メガ/秒と約4倍、書き込みは364メガ/秒と約3倍も速かった[注2]。
[注1]非公開のため「CrystalDisklnfo」(ひよひよ氏作)で確認した。
[注2]USBバスパワー駆動のUSB3.0接続2.5インチ外付けHDDと比較。「CrystalDiskMark」(ひよひよ氏作)で計測した。
パソコンの音をサウンドバーで改善

●ドライバーユニット:45ミリ×2●最大出力:6W(3W+3W)●周波数帯:90~20000Hz●サイズ:幅400×奥行き55×高さ60ミリ●重さ:645グラム
パソコンで音楽を聴いたり、映画やドラマなどを視聴したりする際、物足りないと感じてしまうのが「音」だ。AV性能にこだわったパソコンもあるが、多くの製品は音が貧弱。そんなサウンド環境を強化するのに使いたいのが、外付けのスピーカーだ。今回は見た目も重視して、サウンドバータイプの「TT-SK018」を購入した。

本体は幅が400ミリ。15.6型のスタンダードノートよりも少し横に長いというサイズ感。ディスプレイの後ろ側に設置するのにちょうどよい。本体には45ミリのドライバーを2つ搭載し、出力は3W+3Wの計6Wだ。ウーファーはないので低音は響かないが、中音域には厚みを感じた。ワイヤレススピーカーではないので、パソコンなどの音声出力とUSB端子(給電用)につないで利用する。
毎日の活動量を記録、スマホに通知も

●画面サイズ(解像度):0.95型(120×240ドット)●バッテリー駆動時間:最大20日間●対応OS:iOS 9以降、アンドロイド4.4以降●重さ:22.1グラム
1日の歩数や消費カロリー、睡眠の状態、ワークアウト(運動)などを記録し、体調管理に役立てる活動量計。スマホとペアリングして利用するため、通知を手元の画面で確認できるのも利点だ。
今回、ピックアップしたのは中国の新興メーカー、シャオミの「Mi band 4」。アマゾンで国内モデルを4000円弱で購入した。本体は、専用のバンドに取り付けて利用する。バンド幅は18ミリ。時計というよりは、リストバンド風のデザインになる。裏面には心拍センサーを搭載し、任意のタイミングで計測したり、ワークアウト時に心拍数を記録したりが可能だ。
1万円以上の活動量計に比べると機能は少ないが、スマホの通知を画面に表示したり、記録したデータをスマホアプリで確認したりという、基本機能は搭載している。
小型でパワフルな充電器、ノートパソコンにも給電

●接続端子:USBタイプC●出力:最大61W ●サイズ:幅49×奥行き32×高さ49ミリ●重さ:105グラム
スマホやノートパソコンの充電器を複数持ち歩いている。そんな人も多いだろう。実際に外出先で充電するかわからないのに、機器ごとの充電器を持ち歩くのは面倒だ。
最近はスマホもパソコンもUSBタイプC経由で充電できる、USB PD対応の製品が増えてきた。もし利用している端末がUSB PDに対応しているなら、持ち歩く充電器を1つにまとめてしまおう。

今回購入したのは、RAVPOWERの「RP-PC112」。発熱量が小さい窒化ガリウム(GaN)素材の半導体を採用し、本体を49ミリ角、重さ105グラムまで小型軽量化した。特徴はこのサイズで最大61Wという高出力で給電できること。携帯ノートパソコンの中には、給電に45W以上必要なものが多いが、このRP-PC112なら問題なく充電できる。
Wi-Fi中継機で電波状況を改善する

●対応Wi-Fi規格:11a/b/g/n/ac●最大通信速度:433Mbps(5GHz帯)、300Mbps(2.4GHz帯)●サイズ:幅64×奥行き40×高さ86ミリ●重さ:135グラム
自宅でWi-Fiを利用しているが、部屋によっては電波が弱く、ネットへの接続速度が遅い。こうしたWi-Fiへの不満を解消してくれるのがWi-Fi中継機だ。
親機と電波の弱い部屋の間に設置することで、Wi-Fiの電波が飛ぶ範囲を広げることができる。お薦めは、コンセントに直接挿せるタイプ。廊下などの壁にあるコンセントにつなげば、電源ケーブルなどが邪魔になることもなく、すっきりと設置できるからだ。
バッファローの「WEX-733DHP」も、そんなコンセントじか挿し可能な製品。価格も4000円を切っており購入しやすい。コンセントのプラグが本体の上部にあるので、一般的な二口コンセントの下側に挿すと、上側のコンセントに干渉せず、同時に利用できる。最大通信速度は433Mbpsだが、それでも中継機がない場合と比べると、通信環境は大きく改善する。
汗で湿ったマスクをヒーターで乾燥

●電源:USB(5V/2A以上推奨)●ヒーター温度:最大70度●サイズ:幅220×奥行き120×高さ20ミリ●重さ:120グラム
これからの暑い季節、少しでも爽やかにマスクを着用したい。「USBマスクリフレッシャーポータブル」は、最大70度になるヒーターを内蔵したマスクケース。ケース内に板状のヒーターがあり、それを挟んで2枚のマスクを収納できる。電源はUSB。モバイルバッテリーでも利用可能だ。
USB電源に接続すると、すぐにヒーターの加熱が始まり、約30分で乾燥が終了する。本体に電源スイッチはないので、安全のためにも30分経過したらUSBケーブルを外すのを忘れないようにしよう。

マスクはズボンプレッサーにかけたようにパリッとし、嫌な臭いも緩和された。販売元では、高温乾燥の効果で雑菌の繁殖も抑えられるとしている。ただし、あくまで雑菌に対する効果。ウイルス対策は、これまで通りしっかり行いたい。
魔法瓶メーカーが作った真空ブルートゥーススピーカー

●通信方式:ブルートゥース3.0+EDR●伝送距離:最大10メートル ●充電時間:約3時間●連続再生時間:約6時間●サイズ:幅52×奥行き61×高さ94ミリ(1台)●重さ:300グラム(2台、接続ケーブルは除く)
魔法瓶メーカーのサーモスが作ったブルートゥーススピーカー。実は5年ほど前に発売され、現在は生産終了となっている製品だ。発売当初は約2万円だったが、それが何と4980円で販売されていた。このスピーカーの特徴は、内部が真空構造になっていること。これにより余計な「箱鳴り」が抑えられ、クリアなサウンドが楽しめるという。実際に聴いてみると、1つひとつの音がかなり分離して聞こえる。それでいて密度感もあり、「真空サウンド」とでも呼びたくなる独特なものだ。

右側のスピーカーをパソコンやスマホとペアリングし、左右のスピーカーをケーブルで接続する。モノラルとなるが、右側だけでの再生も可能だ。本体は小型でキャリングポーチも付属。スタンドを折り畳むと、まるで同社の水筒のようになる。
[日経PC21 2020年8月号掲載記事を再構成]
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