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Amazon、株価3000ドル超え 時価総額もApple猛追

【ニューヨーク=宮本岳則】米電子商取引(EC)運営大手アマゾン・ドット・コムの株価上昇に弾みがついてきた。6日の米株市場では節目となる3000ドルを初めて突破した。時価総額も1兆5000億ドルを超え、アップルやマイクロソフトを猛追する。大型ハイテク株へのマネー一極集中には、市場でも戸惑いの声も聞こえる。

アマゾン株は6日まで4営業日続伸し、史上最高値を更新した。時価総額は1兆5000億ドル(約160兆円)台に初めてのせ、米企業首位のアップル(1兆6200億ドル)、同2位のマイクロソフト(1兆5900億ドル)に次ぐ。新型コロナウイルスの感染拡大で米相場が荒れ始めた2月末を起点に時価総額の増加率を比較すると、アマゾンは63%増で、30%台のアップルとマイクロソフトを上回る。

アマゾンの株価上昇の勢いは、専門家の予想を上回る。米調査会社ファクトセットによると証券アナリスト約50人が設定した目標株価の平均は6日時点で2803ドル。アマゾン株の上昇に伴って、平均目標株価の水準も切り上がっているが、追いついていない。今期の予想PER(株価収益率)は154倍。毎年同じ利益水準なら、約150年で投資元本と同じ利益額を回収できる計算だ。

証券アナリストは通常、今後3~5年の業績見通しを基に目標株価を算定する。現在の株価は合理的に見積もれる水準を超えて上昇しており、アナリストは追随を迫られている。市場では「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)だけでは説明できない」(米証券ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が漏れる。

株式市場では大型ハイテク株にマネーが集中している。S&P500種株価指数の全構成銘柄の合計時価総額を計算すると、アップルやマイクロソフト、アマゾン、アルファベット、フェイスブックの上位5社だけで2割を占める。米ヘリテージ・キャピタルのデービッド・メーニッヒ氏は「景気の先行きが読めないなか、確実に成長できる企業に投資家が資金を振り向けている」と見ていた。

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