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競技用設備、五輪まで万全に メンテナンス知恵絞る

Tokyoオリパラ
2020/7/9 2:00
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東京五輪・パラリンピックの1年延期で、世界から集う代表選手が日本各地で使う予定だった競技用設備のメンテナンスが課題となっている。整備を怠らず、いかに最高の環境をもたらすか。ホストタウンや競技会場の関係者は延期による影響が生じないよう、知恵を絞る。

ロシア体操チームの事前合宿を1年後に控え、体操器具のメンテナンスが行われた(7月1日、新潟県加茂市)=同市提供

ロシア体操チームの事前合宿を1年後に控え、体操器具のメンテナンスが行われた(7月1日、新潟県加茂市)=同市提供

ロシアのホストタウンとなっている新潟県加茂市。市体操トレーニングセンターで1日、体操器具の点検作業が行われ、メーカーの担当者が鉄棒や平行棒などに故障や緩みがないかなどを入念に見て回った。

同国男女体操チームの受け入れにあたり、同市は2019年6月、東京五輪で使用されるのと同じ10種類の体操器具を約6500万円かけて購入した。20年7月上旬から事前合宿を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で五輪自体が延期され、事前合宿も1年先延ばしとなった。

市によると、新しい体操器具は地元の体操クラブなどで使ってもらい、1年かけて器具の硬さを調整してきた。市スポーツ振興課の鈴木宏和さんは「万全の態勢で迎える準備ができていた」と胸を張る。今後も点検などを続け「1年後に再び最高の状態で提供したい」と意気込む。

スポーツクライミングのオーストリア代表が事前合宿で利用する予定の「石鎚クライミングパークSAIJO」(愛媛県西条市)=同市提供

スポーツクライミングのオーストリア代表が事前合宿で利用する予定の「石鎚クライミングパークSAIJO」(愛媛県西条市)=同市提供

東京五輪の追加競技に採用されたスポーツクライミングは登る高さを競う「リード」、登る速さを競う「スピード」、制限時間内に登った高難度の壁の数を競う「ボルダリング」の3種類の合計得点で争う。壁に埋め込まれたホールドは、選手が登っていく際に手掛かり、足掛かりにする特に重要な器具だ。

強豪のオーストリア代表チームが事前合宿を予定していた愛媛県西条市は20年1月、東京五輪で使用されるホールドの一部計28個を約100万円で購入した。市内の専用施設「石鎚クライミングパークSAIJO」で代表選手に使ってもらう予定だったが、延期を受けて担当者が悩んだのが保管方法だ。

当初は使わずに保管するつもりだったが、専門家に相談したところ「多少使った後の方が表面がなめらかになり、練習に向いている」とアドバイスを受けた。今後は同パークで一般愛好家にも利用してもらう方針だ。市スポーツ健康課の櫛部一洋さんは「使いすぎて劣化しないよう気をつけながら、最適なコンディションを目指したい」と話す。

新型コロナの影響で延期された東京大会は、五輪が21年7月23日~8月8日、パラリンピックは8月24日~9月5日に開かれる。感染防止やコスト削減に向けて大幅な簡素化の検討が進むなか、競技日程などが間もなく決まる見通しだ。

国立競技場の芝は専門家が入念に管理している=日本スポーツ振興センター提供

国立競技場の芝は専門家が入念に管理している=日本スポーツ振興センター提供

その舞台となる競技会場も1年後を見据えた整備にいそしむ。五輪・パラリンピックのメイン会場、国立競技場(東京・新宿)では専門スタッフ5人が日々、芝の管理に当たっている。日照時間や降水量などを考慮しながら週3~5回のペースで芝を刈り、月に数回、液状や粒状の肥料をまく。

競技での使用に耐えられる強い芝を維持するため、月に1~2回はわざと芝生に穴を開けてダメージを与え、地中に空気が行き渡るようにする。管理する日本スポーツ振興センターの担当者は「芝は生き物。経験豊富な専門家が入念にメンテナンスを行い、本番を待っている」と話している。

(朝倉侑平)

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