共同物流、四国で拡大を 政投銀が提言 運転手不足見据え

四国
2020/7/6 20:10
保存
共有
印刷
その他

日本政策投資銀行四国支店は四国地域の物流に関する調査をまとめた。四国の物流機能を長期的に維持するためには、規模の大きい四国のトラック運送事業者が共同物流の取り組みに参画し、四国でも広げることが重要だと提言している。四国は運転手不足が深刻化しており、同支店は「新型コロナウイルスの影響下でも維持できる体制の構築が必要」と指摘する。

四国は人口減少と少子高齢化が全国に先駆けて進行するうえ、海に囲まれていることから輸送の面で地理的に不利な条件にある。新型コロナに伴う宅配需要の増加で消費財の欠品が問題になるなど、感染症の影響が残りうることを踏まえれば、先を見据えた生活インフラとしての物流機能構築が不可欠となっている。

政投銀四国支店が四国に本社を置くトラック運送事業者1041社と販売先データを対象に分析したところ、四国の事業者は3層構造にある。四国外の荷主企業や物流事業者の窓口となり域内事業者の元請けを担う「第1層」、地域に密着した物流を担う「第3層」、そして両者の間で取引の橋渡しをする「第2層」に分かれる。

同支店は四国の物流を効率化し機能を長期的に維持していくためには、第1層にいる企業が、共同物流や物流資材などの標準化を進める取り組みに参画することが重要だと指摘する。第1層が取り組むことで第2層、第3層へと波及しやすい取引構造となっている。

四国のトラック運送事業者には運転手不足など労働市場の問題と、荷待ちによる長時間拘束など業務効率の問題がある。同支店が1~2月に、四国に本社を置く物流事業者や荷主企業計1198社に実施したアンケート調査によると、運送事業者のうち77%が「運転手の確保ができなくなっている」と回答した。

荷主と運送事業者の間で共同物流が進み効率化されれば、労働力の減少を補える可能性がある。感染症などの緊急時に一企業の物流機能が停止した場合でも、四国全体の物流を止めることなく流通を維持できる。

一方で共同物流は業種や製品単位で実施されているため、四国全体の稼働率が低下するリスクもある。同支店は「地域全体で物流を最適化する必要がある」と指摘し、荷物や車両、運転手のマッチングなどを検討することも重要だとしている。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]