河川の放射性物質濃度、高精度で再現 福島大など解析モデル

2020/7/6 14:20
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福島大学の五十嵐康記特任助教らの国際共同研究グループは、チェルノブイリ原発(ウクライナ)周辺の河川に含まれる放射性物質「ストロンチウム90」濃度の経年変化を高い精度で再現できる解析モデルを公表した。重金属など他の有害物質にも応用できるといい、河川の水質管理などに役立てる考え。

チェルノブイリ規制区域内の河川で採水を続けてきた=福島大学提供

グループは福島大や筑波大、ウクライナの研究機関で構成。チェルノブイリ原発事故後の約30年、規制区域内の河川でモニタリングを実施し、河川流量と放射性物質濃度の解析を続けてきた。

指数関数を使う従来モデルは、季節ごとに流量が変わる河川のストロンチウム90の濃度変化を説明できなかった。グループは水質の形成と土壌中の放射性物質の浸透度合いを推計する2つの数式を組み合わせた新モデルを考案。ストロンチウムの経年による減衰と季節変化を同時に再現することに成功した。

研究成果は英科学誌「ネイチャー」が発行する「サイエンティフィック リポーツ」誌に掲載。チェルノブイリ規制区域外の河川の水質管理に役立つほか、東京電力福島第1原発事故が起きた福島県内の河川でも応用に向けた研究を続けるという。

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