西日本豪雨2年、各地で追悼式 遺族「教訓引き継ぐ」

西日本豪雨
2020/7/6 10:11 (2020/7/6 11:46更新)
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追悼式の会場に向かう人たち(6日午前、岡山県倉敷市の倉敷市真備支所)

追悼式の会場に向かう人たち(6日午前、岡山県倉敷市の倉敷市真備支所)

平成最悪の水害となった西日本豪雨で最初の大雨特別警報の発令から2年となった6日、各地で追悼式が開かれた。災害関連死を含む死者・行方不明者は290人を超える。大きな被害の出た岡山、広島、愛媛の3県ではインフラの復旧や河川の改修が進む一方、今も4千人以上が仮設住宅などで生活を続けている。

災害関連死を含め70人が犠牲になった岡山県倉敷市。小田川の決壊で甚大な被害が出た真備町地区で午前10時から追悼式が開かれた。新型コロナウイルスの感染対策で規模を縮小。遺族ら約50人が参列し、犠牲者に黙とうをささげた。会場では献花台に花を手向けて、手を合わせる住民らの姿が見られた。

式典で祖父の清四郎さん(当時92)を亡くした遺族代表の須増藍加さん(33)が「災害は想像を超える力で襲ってくることを、祖父と大切な思い出と引き換えに身をもって知った。つらい経験を教訓として、災害から命を守る備えを未来へ引き継いでいきたい」と決意を述べた。

自宅が全壊した住民代表の中尾研一さん(71)は「地域の力を結集し、災害に強いまちづくりに積極的に取り組んでいく」と力強く語った。

犠牲者の冥福を祈り追悼式で黙とうする遺族ら(6日午前、広島市安佐北区)

犠牲者の冥福を祈り追悼式で黙とうする遺族ら(6日午前、広島市安佐北区)

広範囲で土砂災害が発生した広島市でも各地で追悼式が開かれた。5人が土砂災害などで亡くなった安佐北区の区役所では遺族ら25人が参列した。約1分間の黙とう後、母と姉を亡くした遺族代表の片山兼次郎さん(46)が「将来どうしたら被災で亡くなる人を減らせるかは私たちに残された課題だ。私の家族の死を無駄にしないで役立ててほしい」と述べた。

一方、新型コロナの影響で追悼式を中止した自治体もある。広島県内で最多の29人が犠牲になった呉市は追悼式典は開かず、昨年は市内18カ所に設けた献花台も今年は1カ所にとどめた。

総務省消防庁によると、3県を中心に1万8千棟以上の住宅が全半壊。最も多い時で4万人超が避難生活を強いられた。建設用地や工事業者の確保に時間がかかり、災害公営住宅(復興住宅)の完成は計画の3割に満たない。被災者の生活再建や地域経済の復興はなお道半ばだ。

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