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新型コロナの流行「まだ第1波」 WHOが見解

【ジュネーブ=細川倫太郎】世界保健機関(WHO)は3日、新型コロナウイルスの感染がいったん落ち着いたとみられた国で感染が再び拡大していることについて、まだ流行の第1波の中にいるとの見解を示した。米国などで経済活動の規制が再導入されるなか、感染状況の調査など徹底した対策を改めて訴えた。

スイス・ジュネーブの国連欧州本部記者会主催の会見で、緊急事態対応の責任者マイク・ライアン氏は多くの国が経験しているのは第2波ではなく、「第1波の中の2番目のピークだ」と述べた。飛沫感染や接触感染でうつる呼吸器系のウイルスのため、人が多い場所などで「効率的に感染していく」と警告した。

一部の国は感染拡大が続いている最中に規制を解除するケースもある。ライアン氏は「目を覚まして、感染データが示している事実を無視しないでほしい」と呼びかけた。WHOは感染者の割り出しや感染経路の調査などの継続が極めて重要と繰り返し強調している。

一方、テドロス事務局長は、治療薬の開発に向け進めている臨床試験の中間結果が2週間以内に出るとの見通しを示した。この臨床試験は「連帯トライアル」と呼ばれ、39カ国から約5500人の患者が参加している。エボラ出血熱の治療薬「レムデシビル」や抗エイズウイルス(HIV)薬「ロピナビル」などの効果を検証している。

ワクチンについては、WHOは年内にも有効性が見られるかもしれないが、問題は「早く大量生産できるようにして、来年の早い段階で接種ができるかが課題だ」(ライアン氏)と指摘した。ワクチンが実用化された後は、各国にどう公平に分配するかが課題として浮上している。

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