インド首相が電撃訪問、中印係争地域

習政権
2020/7/3 20:06
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インドのモディ首相は3日、中印両軍の衝突で死者を出した国境係争地域のラダック地方を電撃訪問した。地元メディアによると衝突で負傷した兵士を激励した。中国側も態度を硬化させる場面がでてきており、対立解消の糸口はつかめていない。

3日、インド北部ラダック地方を訪問したモディ首相(左から2人目)(インド政府報道局提供・AP=共同)

モディ氏は兵士の前で「すべてのインド人があなた方を誇りに思う。国を安全で強くしてくれる」と激しい身ぶりを交えて語りかけた。

そのうえで「インドの敵はあなた方の熱意と怒りを思い知っただろう。インド軍はどこの国よりも強大で優れている」と強調した。

名指しこそしないものの、中国を「敵」と位置づけたことは波紋を広げる可能性がある。「拡張政策をとる時代は終わった。インドは絶え間ない対話を求めている」と中国を念頭に言及した。

モディ氏の訪問はナショナリズムを高める狙いがあるとみられる。インドは中国の企業や製品の排除を一段と加速する恐れがある。

中国外務省の趙立堅副報道局長は3日の記者会見でモディ氏の電撃訪問について「インドとは軍事・外交のパイプを通じて対話を進めている。どちらも事態を複雑にする行動をとるべきではない」と自制を促した。

中国共産党が指導する中国メディアは両軍の衝突後も抑制的な伝え方をしていたが、最近はインドをけん制する論調が増えている。

中国共産党系メディアの環球時報は2日付の紙面で「高原作戦には大砲が欠かせない」と主張。中国国防省によると、ラダック地方に近いチベット高原では人民解放軍が軍事訓練をしている。

両軍は衝突時に武器を使わない協定を結んでいる。中国メディアを使って「大砲」をちらつかせることでインド軍を威嚇しているとみられる。(馬場燃、北京=羽田野主)

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