事件前「刺したい」電話応対、報告せず 男性刺殺で名東署

社会・くらし
2020/7/3 12:59
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名古屋市名東区の路上で同市緑区の会社員、室谷克彦さん(62)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された名東区の派遣社員、森長功司容疑者(51)が事件前に愛知県警名東署に「いらいらして人を刺したい」と電話したが、応対した署員が「切迫した問題はない」と判断し、人身安全対策を担当する署の生活安全課や県警本部に報告しなかったことが3日、捜査関係者への取材で分かった。

県警は「被害者が亡くなったのは残念だが、対応に問題はなかった」としている。

捜査関係者によると、森長容疑者は2日午前10時40分ごろに同署に電話。応対した警務課の男性署員が「くれぐれも暴力を振るわないように」などと説得すると、森長容疑者は納得した様子だったという。署員は口頭での緊急報告は見送る一方、専用のシステムに情報を入力していた。

室谷さんと森長容疑者はその後、室谷さんが「荷物を取りに来て」と呼び出す形で現場付近で顔を合わせた。室谷さんの40代の妻が6月28日、森長容疑者から男女トラブルで暴力を受けていると同署に相談しており、森長容疑者と話し合うためだった可能性がある。

また7月2日午後0時55分ごろには、森長容疑者の知人から同署に、森長容疑者と室谷さん夫婦が接触する可能性があると心配する連絡があった。生活安全課員が夫妻の安全を確認しようとしたが、ほぼ同時刻に事件が発生したとみられる。

森長容疑者は2日午後1時ごろ、路上で室谷さんの胸を包丁で刺し、殺害した疑いで逮捕された。容疑を認めているが「最初から刺すつもりはなかった」という趣旨の供述をしている。〔共同〕

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