「新しい日常」に試練 飲食店など 都内感染100人超

2020/7/2 19:23 (2020/7/3 6:29更新)
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マスク姿で東京・銀座の繁華街を行き交う人たち(2日)

マスク姿で東京・銀座の繁華街を行き交う人たち(2日)

東京都の新型コロナウイルスの新規感染者が2日、2カ月ぶりに100人を超えた。オフィス街に人が戻り、飲食店や教育現場が全面再開する中で鮮明になった再拡大の傾向。都は経済活動への影響を避けたい考えだが、このまま感染者が増え続けた場合、何らかの対応を迫られる可能性がありそうだ。

都は2日、「感染爆発の重大局面」とされた3月下旬のように都民に広く外出自粛を呼びかけることはしなかった。政府は緊急事態宣言後の「新しい生活様式」として引き続きテレワークを推奨するが、オフィス街は人の姿が戻り、2日も東京・丸の内などは多くの会社員が行き交った。

パーソル総合研究所(東京)が5月29日~6月2日に全国の正社員2万人に実施したインターネット調査によると、テレワーク実施率は25.7%で4月の前回調査時より2.2ポイント低下した。勤務先からテレワークが推奨・命令されている正社員の割合(35.2%)も前回を5.5ポイント下回った。

「感染者が増え続けるなら、また在宅勤務に戻るのでは」とみるのは、都心の商社に勤める男性(69)。勤務先は7月末をめどにコロナ前の全員出社形態に戻す予定といい、「同僚の顔が見えないまま仕事を続けるのはじれったい」と話す。

厚生労働省は宣言解除地域の保育園は原則開所としたうえで、登園自粛を要請するかは「市区町村の判断」としている。

杉並区や大田区は登園自粛を6月末に解除し、7月1日から通常保育を再開した。感染状況によっては自粛を再要請する可能性もあり、杉並区保育課の担当者は「日々の感染者数の数字とにらめっこが続きそう」と漏らす。保護者の多くは通常の勤務形態に戻っており「このタイミングで登園自粛をお願いしても困るはず」と悩む。

都立学校は6月29日に全面再開し、都内の多くの学校も再開している。文部科学省の担当者は休校について「学校内に感染者が発生した場合を除き、なるべく学習を継続する方向で検討してほしい」と話す。5月下旬に示した指針で、感染者が増えた自治体も一律休校とはせず、児童生徒や保護者の「生活圏」の感染状況を踏まえて学校ごとに判断するよう求めた。

都も感染が再拡大した場合、分散登校やオンラインの動画配信の併用で学習の機会を確保する方針だ。小池百合子知事は2日の記者会見で「子どもたちの学びも改めて始まった。学校を止めてはいけないという思いもある」と述べた。

一方、小池知事は事業者への休業の再要請に関して明確な判断を示していない。都幹部は経済活動の継続を優先して「(現時点で)再要請の予定はない」と説明する。

新宿区の学生街で居酒屋を営む長田保政さんは「もう一度給付金が出るとも思えない。すでに経営は厳しいのに再要請は困る」と訴える。緊急事態宣言を受けて休業し、大型連休明けに営業を再開。自粛要請の緩和にしたがって徐々に営業時間を延ばしてきた。

アルコール消毒と換気を定期的に行い、客席を1割減らして感染対策に努める。「客足が増えてきたところだった。感染者が増えれば客も来店を控えてしまう」と心配そうに話していた。

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