予算の説明書、半世紀ぶり変更 「財政赤字」明記へ

2020/7/2 20:00
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財政制度等審議会分科会に出席した榊原会長(右)と増田会長代理(2日、財務省)

財政制度等審議会分科会に出席した榊原会長(右)と増田会長代理(2日、財務省)

財務省は2日、2021年度予算から、歳出と歳入の内訳を記した基本説明書の様式を変更すると発表した。国債発行額から借り換え分を除いた「財政赤字」や、債務残高の国内総生産(GDP)比をあわせて明記する。政府の財政健全化目標の達成状況をわかりやすく示す。ほぼ半世紀ぶりに公表形式を改める。

基本説明書は「予算フレーム」と呼ばれ、予算の全体像を示す1枚紙のこと。国・地方を合わせた基礎的財政収支(PB)の黒字化や、債務残高のGDP比の引き下げという政府目標に沿った体裁に変える。

例えば、新規国債発行額は使途別に(1)借り換え(2)利払い(3)政策に使う経費――の3つに区分する。PBの赤字は(3)を反映したものになる。20年度は当初予算が9.2兆円で2度の補正で66.1兆円まで膨らんだ。世界で一般的な「財政収支赤字」は(2)と(3)を合わせた金額を指す。

これまで、説明書に新規発行の国債の内訳として、建設国債と赤字国債の区別のみを載せていた。目標達成度や国際比較に必要な数字は詳細な資料をもとに計算しなければならず、わかりにくいとの指摘があった。

いまの方式は02年にPBを指標にするまでは「赤字国債ゼロ」が政府の財政目標だった名残だ。財政法で禁じる赤字国債は1965年度に戦後初めて発行し、75年度からはバブル経済期を除いて毎年度続いている。

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は2日の分科会で、方式変更について「財政健全化に向け重要だ」と賛同する意見が相次いだ。榊原定征会長は談話を発表し、新型コロナウイルスへの対応を優先しつつ「一層悪化した財政から目をそらしてはならない。経済再生と財政健全化の両立に向け、不断に取り組んでいくことが必要だ」と訴えた。

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