ユーロ圏失業率 2カ月連続悪化の7.4% 若者の失業を警戒

2020/7/2 18:30
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【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)統計局が2日発表した5月のユーロ圏の失業率(速報値)は7.4%と2カ月連続で悪化した。各国政府による雇用支援策に加え、統計に反映されない労働市場からの退場者が増えたとみられ、市場予想(約7.7%)より踏みとどまった。EUは若者の失業拡大を警戒し、支援策を打ち出した。

フランスの職業安定所を訪れる男性(6月)=ロイター

国別ではドイツが前月から0.1ポイント悪化して3.9%、イタリアは1.2ポイント悪化の7.8%だった。フランスやスペインは前月から改善した。求職活動ができなかったり、就職を当面あきらめたりした場合は労働市場から一時的に退場したとみなされて統計に反映されない。このため事実上の失業者はもっと多い可能性がある。

EU各国が神経をとがらすのが若者の雇用だ。若者はスキルが乏しいのに加え、非正規の仕事が多いなど雇用環境が不安定だ。路頭に迷う若者が増えれば社会の活気が失われ、過激思想に走るなど社会不安につながりかねない。24歳以下の若者の失業率は4月の15.7%から5月は16.0%に上昇した。

EUの欧州委員会は1日、若者の雇用促進策を発表した。加盟国を通じて起業家向けの融資枠を拡充したり、未経験者を雇った中小企業に補助金を出したりする方針だ。EUが重視する環境やデジタル分野での職業訓練を増やし、社会の需要が多い専門知識を身につけやすくする。約220億ユーロ(約2兆7000億円)を投じる見通しだ。

欧州委のドムブロフスキス上級副委員長は記者会見で「この危機時に、次世代の欧州人が雇用のはしごに乗るのを支援するのはこれまで以上に重要だ」と力説した。

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