シリア和平へ連携確認 ロシア、トルコ、イラン3カ国首脳
【イスタンブール=木寺もも子】内戦が続くシリア情勢を巡り、ロシア、イラン、トルコの3カ国首脳は1日のビデオ会議で和平に向け、協力する方針を確認した。

ロシアのプーチン大統領はスイス・ジュネーブで2019年に始まったアサド政権側や反体制派が参加する憲法制定に向けた委員会について「積極的に進められるべきだ」と述べた。ロシア、イラン両国の首脳は、6月に米国がシリアのアサド政権に対して新たに発動した経済制裁への批判も展開した。
シリア内戦ではロシアやイランがアサド政権を、トルコが反体制派をそれぞれ支援している。ロシアとトルコは3月、北西部イドリブ県での停戦に合意し、合同パトロールなどを続けている。3カ国はシリアでの戦闘を縮小すべきだとの認識では一致した。
3カ国は17年にカザフスタンの首都、アスタナ(現ヌルスルタン)で始まった「アスタナ会合」の枠組みでシリア和平プロセスを主導しているが、新型コロナウイルスの拡大で協議が中断していた。