シンガポール総選挙、コロナ患者の投票認めず

2020/7/1 20:15
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【シンガポール=谷繭子】シンガポール政府選挙局は1日、投票が10日に行われる総選挙で、新型コロナウイルスに感染中または感染の疑いで隔離中の有権者の投票を認めないと発表した。政府は感染拡大を制御するための特別措置と説明しており、選挙権の侵害について国民からは目立った批判は出ていない。

距離を置いて有権者にビラを配る野党陣営

今回の措置により投票ができないのは265万人の有権者のうち、350人程度(6月30日時点)となる。選挙もコロナ感染を抑えるための措置の例外にはならないと5月に制定した選挙特別準備法を根拠としている。シンガポールはインターネットや郵便による投票を採用していない。

政府は今回の選挙で徹底した感染対策を導入する。海外から帰国して自宅待機中の人や、感染が確定していないものの呼吸器疾患や発熱の症状がある有権者の投票時間は夜7~8時に限定した。この時間帯は係員は防護服を着用し、消毒の頻度を上げるなどの感染対策を強化する。投票所の混雑を避けるため、一般の有権者にも2時間の枠を割り当て、時間内に投票するよう勧める。

選挙運動も厳しい制約の中で行われている。立候補者が選挙演説をする集会は禁止し、選挙区訪問では「5人以上で移動しない」「支持者と1メートル以内に近づかない」などの規制が敷かれた。

シンガポールでは与党・人民行動党が解散前の議席の93%を握る。知名度や影響力が限られる野党にとっては、有権者に直接訴える機会が大幅に失われ、特に厳しい選挙戦となっている。

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