JAL、10月にも国内全便の復便検討 大型機投入も

2020/7/1 17:40
保存
共有
印刷
その他

日本航空(JAL)が10月にも国内線全便を復便する見通しであることがわかった。国内の移動自粛が終わり、新型コロナウイルスの流行で落ち込んだ航空需要は回復しつつある。新型コロナ以前は売り上げの半分程度を占めた国際線の利用は低調だ。国内線を中心に収益は改善の見通しが立ちつつあるものの感染第2波の懸念も残り、予断を許さない状況が続く。

インタビューに答えるJALの本田俊介執行役員(1日、羽田空港)

JALの旅客収入の管理を担当する本田俊介執行役員が日本経済新聞などの取材で明らかにした。本田氏は「(移動自粛が緩和された)6月19日以降、国内線の予約が伸び始めた。当初はどうしても移動しなければならない方が中心だったが、6月後半には観光需要も出始めた」と説明する。国内線の乗客数は6月の前年比3割から、8月後半には6~7割程度に回復すると予測する。

国内線の収支も改善傾向にある。本田氏は「6月は(燃料代など)運航にかかる変動費がカバーできるだけだったが、8月後半には固定費分も含め黒字に近づく」と話した。その上で「8月中に計画の8割、10月には計画通りの運航ができるのではないか」と説明した。

半面、国際線の利用は戻りがみられない。現在は貨物需要に支えられ、運航は計画比の25%程度という。「4~5月は帰国者などの旅客需要があったが6月はそれもない。夏休みで米国から帰国する需要が出るものの、国際線がどれくらい戻るかは見通せない」(本田氏)。通常は国際線で使用する米ボーイングの大型機「777」を、7月の4連休や8月の月遅れ盆に席数の不足が予想される国内線に転用する方針を示した。

国内では東京を中心に新型コロナの感染者が再び増えている。第2波が起これば戻りかけた需要が落ち込みかねない。テレワークの普及などもあり「来年3月でも国内線の需要は100%には戻らない」(本田氏)。仕事と休暇を両立させる「ワーケーション」などの提案で新たな利用客を掘り起こす方針を示した。ただ、新型コロナの感染第2波の懸念もくすぶっており、悪化した収益の立て直しがどこまでできるか不透明な状況が続きそうだ。(井沢真志)

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]