エア・インディア、民営化遅れ 売却期限3度目の延期

アジアBiz
2020/7/1 16:31
保存
共有
印刷
その他

インド国営航空エア・インディアの民営化に不透明感が強まっている。政府は同社の売却について、6月末としていた買い手企業の募集期限を8月末に延期した。新型コロナウイルスのまん延で航空業界は混乱しており、買い手を期限までに募るのは難しいと判断したもようだ。募集期限の延期は3度目となる。

新型コロナの影響でエア・インディアは一段の業績悪化が避けられない=ロイター

インド政府は1月に同社の全株を民間に売却すると発表し、買収希望者から3月中旬までに「関心表明書」を募る予定だった。新型コロナの感染が拡大するなか、この提出期限を4月末、6月末とこれまで2度先延ばししていた。

インド政府はコロナの感染拡大を抑えるため、3月下旬に国内線・国際線ともに定期旅客便の運航を停止した。国内線は5月25日から大幅減便のうえ再開したが、国際線は止まったままだ。5月の国内航空旅客数は、わずか約28万人と前年同月に比べ98%減った。

新型コロナの影響で、有力な買い手とみられる航空会社はいずれも苦境に陥っている。世界経済が落ち込むなか、投資ファンドなどが関心を示すかも不透明だ。

エア・インディアはコロナ前でも毎年、数百億円から1000億円規模の最終赤字を計上していた。足元の業績は一段と悪化しているとみられる。巨額の財政支援をしてきた政府は、民営化で財政負担を減らしたい考えだが、先行きは見通せない。

インドのコロナの累計感染者は1日時点で56万人を超え、世界4位。1日あたりの新規感染者は2万人弱と加速している。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]