北海道の路線価5年連続プラス、全国1位も最下位も

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2020/7/1 11:00
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三鬼商事の調査によると、札幌市内のオフィス賃料は上昇傾向で、4月には仙台を上回った

三鬼商事の調査によると、札幌市内のオフィス賃料は上昇傾向で、4月には仙台を上回った

札幌国税局は1日、2020年1月1日時点の路線価を発表した。北海道にある約1万5400地点の前年比の平均上昇率は3.7%と5年連続でプラスとなり、伸び率も全国平均(1.6%)を上回った。リゾート地のニセコの路線価は前年度の道内4位から3位に上昇し、勢いが続いた。

路線価は相続税や贈与税の算定基準となる。道内30税務署ごとの最高路線価のうち、上昇した地点は札幌の5地点と函館、小樽、旭川の1地点、倶知安の計9地点で前年と同じ。横ばいは11地点(前年は12地点)、下落は10地点(同9地点)だった。

路線価が最も高かったのは前年と同じく、JR札幌駅南口の商業施設「ステラプレイス」前の札幌市中央区北5条西3丁目(道道札幌停車場線通り)。1平方メートルあたり572万円と17.2%上昇した。都道府県庁所在地の最高路線価で全国7位だった。

札幌駅周辺は2030年度の北海道新幹線延伸を見据えて再開発構想が相次いでおり「商業施設、オフィス、ホテルなどどんな需要でも使えて、希少性が高い。(コロナの影響で価格が)落ちるということはないのではないか」(不動産鑑定士の斎藤武也氏)。

税務署ごとの最高路線価のうち、札幌市内の5地点中では4地点の伸び率が10%を上回った。最も上昇率が高かったのは厚別区厚別中央2条5丁目(新札幌駅前通り)で、上昇率は25.9%に達した。こちらも新札幌駅周辺で進む再開発がけん引役となっている。

新型コロナウイルスの感染拡大前まで多くの外国人が訪れていたニセコ地区の勢いも続く。倶知安税務署管内の最高路線価は倶知安町山田(道道ニセコ高原比羅夫線通り)の1平方メートルあたり72万円(50%増)。札幌市中心部の中央区南1条西11丁目(石山通り)を上回り、絶対額で道内3番目の価格だった。上昇率が約8割に達した17年、18年と比較すれば鈍化したとはいえ、50%上昇は全国トップだ。

主要都市の最高路線価をみると小樽が17.9%上昇(前年は3.7%上昇)、函館は3.3%上昇(同3.4%上昇)と伸びが続いた。富良野は中心部の複合商業施設「フラノマルシェ」効果で上昇傾向が続いていたが、昨年の上昇率2.7%から横ばいに転じた。

一方、依然として下落に歯止めがかからない市町村も目立つ。深川市4条8番(本町通り)の下落率は7.7%(前年は7.1%下落)で、下落率が全国ワーストだった。前年、横ばいだった網走、浦河、余市、十勝池田は下落に転じた。十勝池田は5.9%、余市は5%、浦河と網走はそれぞれ3.4%下落した。

オフィス仲介の三鬼商事によると、札幌市内の5月のオフィス空室率は1.94%とほとんど空きのない状態。賃料は32カ月連続で上昇しており、4月のオフィス賃料は同社の調査開始以来、始めて仙台を上回った。ただ新型コロナウイルスの感染拡大は企業経営にも深刻な影響を及ぼしており、2021年以降は地価の水準にも動きがある可能性がありそうだ。

(久貝翔子)

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