全米17州が経済再開を休止・制限 新型コロナ拡大で

北米
2020/7/1 6:18 (2020/7/1 12:06更新)
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全米30以上の州で新型コロナの感染が拡大傾向にある(アリゾナ州フェニックス)=AP

全米30以上の州で新型コロナの感染が拡大傾向にある(アリゾナ州フェニックス)=AP

【ニューヨーク=中山修志】米国で新型コロナウイルスの感染が再拡大し、経済再開に影響を与えている。全体の6割の州で新規の感染者数が増加し、米メディアによると少なくとも17州が30日までに経済再開の休止や営業制限を決めた。ニューヨーク州は感染者の流入を食い止めるため、来訪者に自主隔離を求める対象を16州に広げた。

検査状況をまとめる「COVIDトラッキングプロジェクト」によると、米東部時間30日午後6時時点で米国の30日の新規感染者数は約4万4千人と過去2番目の多さだった。傾向をみるための7日移動平均では約4万1千人と最多を更新した。テキサス州やアリゾナ州、サウスカロライナ州などで増加が続いている。

感染の再拡大を受けて、一部の州では経済活動を再び制限する動きが広がっている。アリゾナ州は29日、5月中旬に再開を認めたバーの営業を再び禁止した。テネシー州やジョージア州では外出制限が延長された。

経済制限の内容や感染対策は州によってもばらつきが大きい。米疾病対策センター(CDC)は外出時のマスク着用を要請しているが、感染ペースがピークとなっている15州のうちサウスカロライナ、テキサスなど10州は州全体でのマスク着用の義務がない。オレゴン州は7月1日から、カンザス州は3日からマスク着用を義務付ける。

一方、全米最大の感染地となったニューヨーク州は新規感染者数の減少傾向が続いている。同州のクオモ知事は30日、州外からの来訪者に対する2週間の自主隔離の対象にカリフォルニアやジョージア、テネシーなど8州を加え、計16州に広げた。25日からフロリダやテキサス州などが対象になっていた。

CDCは経済再開を判断する指針として、新規感染者数の減少やPCR検査の陽性率など6つの指標を設けている。ただし、この指針には罰則規定がなく、独自の判断で経済再開を判断している州も多い。

各州が経済制限を再実施するかを判断するポイントになっているのが、PCR検査の陽性率と集中治療室(ICU)の使用率だ。

PCR検査の陽性率はCDCが経済正常化の条件とする10%以下に対し、アリゾナ州やフロリダ州、テキサス州など9州が足元で10%を超えている。なかでもアリゾナ州は24%と突出しており、デューシー知事は29日にバーやスポーツジムなどの営業停止を再び命じた。

ICUの使用率も、10州がCDC基準の70%未満を上回っている。アリゾナ州やジョージア州、サウスカロライナ州は使用率が8割に近づき、医療崩壊のリスクも浮上している。

30日時点では北東部のニューヨークとニュージャージー、コネティカットの3州が経済正常化の基準を全て満たしている。だが、他州の感染拡大の状況を考慮し、ニュージャージー州は29日、週内に予定していた店内飲食の再開を延期すると発表した。ニューヨーク市のブロードウェー劇場街も年内の営業再開を断念した。

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