北米USMCA発効へ、26年ぶり改定 車関税ゼロ条件厳しく

貿易摩擦
2020/7/1 4:09 (2020/7/1 13:03更新)
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【ワシントン=鳳山太成】北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)」が1日、発効した。旧協定の発効以来、26年半ぶりの改定となる。自動車の関税がゼロになる条件が厳しくなり、日本の自動車メーカーの生産・調達にも影響する。

トランプ氏はUSMCAを支持者にアピールする(1月29日、ホワイトハウスで開いた署名式典)=ロイター

トランプ大統領は11月の大統領選に向けて、米国内の雇用創出に役立つとアピールする構えだ。NAFTAよりも自由貿易の色彩が弱まり、企業の生産コストは上昇する見通し。政権の狙い通りになるかは見通せない。

新協定の柱は自動車の「原産地規則」の見直しだ。従来は域内の部材を62.5%使っていれば関税を免除したが、まず66%に変更する。3年後に75%まで段階的に引き上げる。時給16ドル(約1700円)以上の工場で40~45%以上をつくるよう求める「賃金条項」も新設した。企業が新規則に対応できるよう20年末までの移行期間を設けた。

デジタル貿易のルールを定めたり為替条項を採り入れたりと、旧協定を包括的に見直した。

NAFTAは1994年1月に発効した。賃金の安いメキシコから米国市場に輸出しやすくなるなどサプライチェーン(供給網)の効率化が進み、日本企業も活用してきた。米国人の雇用が流出したとの批判も根強かった。

トランプ氏はNAFTA見直しを公約に掲げて2016年の大統領選を制した。17年8月にカナダ、メキシコと再交渉を始め、18年11月に首脳間で新協定に署名した。米議会の修正協議を経て各国が批准手続きを済ませ、発効にこぎつけた。

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