千葉県内の路線価、7年連続上昇 地域間格差一段と

2020/7/1 11:00
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船橋駅前通りには飲食店やカラオケ店などが立ち並ぶ(船橋市)

船橋駅前通りには飲食店やカラオケ店などが立ち並ぶ(船橋市)

東京国税局が1日発表した2020年の路線価(1月1日時点)によると、千葉県内は前年に比べて1.2%上昇した。7年連続で値上がりし、上昇率は前年の1.0%を上回った。船橋市や市川市など東京都に近い県北西部で土地の需要が大きく伸びた。一方で銚子市は下落、館山市や茂原市は横ばいで推移しており、地域間格差は一段と広がっている。

県内で路線価が最も高かったのは船橋市の「船橋駅前通り」で1平方メートルあたり206万円だった。船橋駅前の土地が県内トップとなるのは14年以降、7年連続(14年は柏駅前と同額首位)。前年に比べて13.2%値上がりした。

船橋市は東京都内への通勤・通学の便に優れ、大型商業施設も多い。生活利便性の高さが人気を集め、人口流入が続く。3月には人口64万人に達し、政令市以外の市では全国最多となった。店舗やオフィスの需要も旺盛な反面、新築ビルが少なく、米系不動産サービス大手のCBRE(東京・千代田)は「船橋駅周辺はもともと商業用ビルが多く、オフィスビルが少ないため需給が逼迫している」と指摘する。

上昇率が最も高かったのは市川市の「本八幡駅前通り」だった。前年比で19.7%値上がりし、価格も県内で2番目に高い1平方メートルあたり146万円だった。都心へのアクセスが良く、大型マンションの建設も相次ぐなど人口流入も活発で、土地需要の増加傾向が続いている。

次いで上昇率が高かったのは習志野市の「ぶらり東通り」。パルコ津田沼店に面する人通りの多い一帯で、前年比で18.2%値上がりした。価格も県内3位の柏市「ハウディモール」、4位の千葉市「千葉駅前大通り」に続く5番目だった。

県内に14カ所ある税務署管内のうち、最高路線価が上昇したのは船橋、市川など10カ所で前年より3カ所増えた。館山や茂原など3カ所は横ばいだった。県内で唯一下落したのは銚子市の「銚子駅前通り」で1平方メートルあたり7万2000円。前年比で2.7%値下がりした。東京国税局の管内全体でも唯一の下落地点となった。

銚子の最高路線価が前年を下回るのは14年連続。人口は5万8471人(5月1日時点)と、5年間で1割近く減少している。銚子駅周辺も人通りが少なく、空き店舗が目立つ。新型コロナウイルスの影響で観光客も激減するなか、交流人口を増やし、街のにぎわいをどう取り戻すかが課題となっている。

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