求人倍率、北関東3県で低下 求人数2~4割減

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2020/6/30 19:49
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新型コロナウイルスの感染拡大が雇用へ与える影響が大きくなってきた。北関東3県の労働局が30日に発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は3県とも4月から低下し、雇用の先行指標とされる新規求人数(原数値)も前年同月より2~4割減と大幅に下落した。経済活動は徐々に正常化に向かっているが、先行きへの懸念もくすぶっている。

新型コロナの影響で求人の動きは停滞している

有効求人倍率は仕事を探す1人に対し、企業から何件の求人があるかを示す。5月に群馬は1.33倍と4月から0.18ポイント低下した。栃木は1.08倍と0.07ポイント、茨城は1.36倍と同0.05ポイント低下した。米中貿易摩擦などの影響で昨年末から有効求人倍率は緩やかに下落してきていた。現時点では3県とも1倍を超えているものの、4月以降に新型コロナの影響を受けて下落幅が急拡大している。

背景にあるのは新規求人数の減少だ。群馬は前年同月より40.2%減少した9359人だった。建設業を除いた全ての業種で前年を割り込み、群馬県ではリーマン・ショックの影響を受けた2009年9月以来の落ち込み幅となった。栃木でも同34.5%、茨城でも同20.9%減少した。

5月は県の要請に従って休業したり、製造業では大手自動車メーカー、SUBARU(スバル)の生産調整の影響などを受けて売り上げが急減した企業が多くなり、新規の採用者を抑えた。雇用を維持している企業でも「長期間にわたって経営環境が厳しくなり、雇い止めに至った例も出ている」(茨城労働局)。

足元では6月下旬からスバルの群馬製作所(群馬県太田市)で一部停止していた工場の操業を再開させるなどの動きも出ており、経済活動は正常化に向けて動きつつある。ただ「足元の求人動向も低調で当面は厳しい状況が続きそう。企業が本格的に求人を増やすまではしばらく時間がかかる」(群馬労働局)との見方が多くなっている。

3県の労働局が設けた新型コロナの特別相談窓口に寄せられた相談件数は、26日までに群馬で1万9074件、栃木で1万4355件、茨城では25日までに1万1569件だったが、そのうち相談内容の7~8割を雇調金が占めている。栃木労働局ではまだ相談できていない企業もあるとみて、7月に県内3会場で相談会を開くという。

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