世界で4億人分の雇用喪失、4~6月、ILO調べ

ヨーロッパ
2020/6/30 22:00
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【ジュネーブ=細川倫太郎】国際労働機関(ILO)は6月30日、新型コロナウイルスの影響で2020年4~6月期の就労時間は、感染拡大前の19年10~12月期に比べ14%減ったと発表した。フルタイムの労働者4億人が職を失った計算になる。賃金減少は世界経済の下押しリスクになる。

世界各国で多くの店舗が閉鎖に追い込まれた(米メリーランド州)=ロイター

世界全体の就労時間は5月下旬に示した予測(10.7%減)よりも減少幅が大きかった。外出制限などロックダウン(都市封鎖)が長期化し、自宅待機などを強いられた労働者は多い。

ILOによると、今も世界の9割以上の労働者が職場閉鎖など新型コロナの影響で就労制限を導入している国で生活している。地域別では、南北アメリカ大陸が18.3%減と最も厳しく、次いで欧州・中央アジアとアジア・太平洋がそれぞれ14%近く減少した。

20年後半も厳しい。ILOは感染の「第2波」が押し寄せ、規制が復活する悲観シナリオの場合、20年10~12月期の就労時間は前年同期よりも11.9%減ると予測する。労働者がすみやかに職場復帰し、需要も回復する楽観シナリオでも同1.2%減となる。長期的には新型コロナの感染動向や政策効果に左右されるとみる。

世界の累計の感染者は1千万人を突破し、歯止めがかかっていない。感染拡大が目立つ米国ではカリフォルニア州など一部の州は再び店舗営業を規制し始めた。自動車など多くの生産工場が立地するブラジルも感染者が急増している。ILOは「回復の不確実性は高く、大規模な雇用喪失が続くリスクがある」と警鐘を鳴らす。

特に新型コロナは女性の雇用に深刻な影響を与えていると指摘した。全体の女性労働者の4割が宿泊や卸・小売り、製造業など最も打撃が大きい業種で働いていると分析し、労働市場の回復には女性の就労支援も重要なカギとなりそうだ。

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