新型コロナ、雇用を圧迫 1都3県の有効求人倍率低下

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2020/6/30 15:58
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新型コロナウイルスが首都圏1都3県の雇用環境を圧迫している。各都県の労働局が30日に発表した5月の有効求人倍率は、1都3県すべてで低下した。経営が苦しくなった事業主が従業員の雇用を維持できなくなり、離職者が増加。経営環境の不透明さから求人も絞っている。

休業要請や外出自粛で宿泊業・飲食サービス業で求人の減少が目立つ(4日、箱根湯本駅前商店街)

休業要請や外出自粛で宿泊業・飲食サービス業で求人の減少が目立つ(4日、箱根湯本駅前商店街)

神奈川県の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.08ポイント低い0.95倍と、4年8カ月ぶりに節目の1倍台を割った。1倍割れは、求人数よりも求職者数が多いことを意味する。千葉県は0.10ポイント低下の1.00倍(同)、埼玉県は0.08ポイント低下の1.07倍(同)となった。東京都は1.55倍(同)と比較的高い水準だが、前月から0.18ポイント下がり、6年ぶりの低い水準になった。

神奈川労働局の担当者は「足元でもハローワークの求職者が増え、求人が減っている。今後の動向も注視が必要だ」と話す。同県の雇用情勢判断は「求人が大幅に減少しており、弱さがみられる」と前回から下方修正したが、ほかの1都2県もそれぞれ判断を引き下げた。

特徴的なのは、解雇など「事業主都合離職者」が大幅に増えていることだ。神奈川県では3971人と前年同月比42%増えた。増加率は2009年11月(71%増)以来、10年6カ月ぶりの高水準だ。事業主都合離職者は東京都(53%増)、千葉県(45%増)も増えた。

神奈川労働局の担当者は事業主都合離職者について「特に美容室や飲食店、旅館など接客業で多い」という。いずれも休業要請や外出自粛の影響を受けた業種だ。

離職者の受け皿となる求人も減っている。千葉県では特に宿泊業・飲食サービス業の新規求人数(原数値)が休業要請や外出自粛のあおりを受けて前年同月比59%減少。埼玉県では観光向け弁当の製造会社の求人が減ったほか、自動車産業などの事業活動縮小によりプラスチック関係の製造業も減り、製造業の新規求人数が44%減と大きく落ち込んだ。

東京労働局では、経済活動の再開を受けて6月の求人の減少幅は縮小しているという。ただ、求職活動をする人が2割前後増えており、「引き続き厳しい状況が続いている」(同局)との見方を示している。

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