香港の民主派団体が解散、政治活動に大きな制約

【香港=木原雄士】香港の民主派政治団体「デモシスト(香港衆志)」は30日、解散すると発表した。30日成立した香港国家安全維持法の施行で取り締まり対象になる可能性があり、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏や周庭(アグネス・チョウ)氏は今後、個人で活動する。
早くも民主派の活動が大きく制約され始めた。「香港独立」を掲げる学生団体「学生動源」や政治団体「香港民族陣線」も30日、相次いで香港での活動をやめると発表した。
デモシストは香港の将来の政治体制は香港人が決めるべきだと主張し、欧米や日本にも支援を求めていた。解散に先立ち、黄氏や周氏はデモシストからの脱退を発表。周氏はツイッターに「生きてさえいれば、希望がある」と日本語で投稿した。
30日までに「香港独立」を主張する活動家、陳家駒氏も香港を出て欧州に渡ったと明らかにした。著名作家の陳雲氏は「社会運動からの脱退」を宣言した。

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