独仏首脳、国境炭素税「必要」で一致 EUで検討本格化

ドイツ政局
2020/6/30 5:38
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【ベルリン=石川潤】メルケル独首相とマクロン仏大統領が29日、ベルリン近郊で会談した。メルケル氏は記者会見で、環境規制の緩い国からの輸入品にかける国境炭素税の導入が「必要」と指摘。マクロン氏とも意見が一致していることを明らかにした。欧州連合(EU)で今後、検討が本格化するとみられる。

対面での首脳会談に臨んだメルケル独首相(左)とマクロン仏大統領(29日、独ベルリン近郊)=ロイター

国境炭素税は、環境規制の緩い国で製造された安価な製品によって、域内の産業が不利にならないようにするための方策だ。フォンデアライエン欧州委員長らが導入を主張しており、欧州の二大国である独仏の首脳が賛成の立場を明確にしたことで、検討に弾みが付くとみられる。

EUは2050年に域内の温暖化ガスの排出を実質ゼロにする目標を掲げている。実現には新しい技術の導入などが不可欠で、短期的には企業のコストを押し上げることになる。国境炭素税によって、公正な競争を維持する狙いがある。

ただ、米国などは国境炭素税が保護主義に結びつきかねないと警戒を強めている。メルケル氏は会見で「世界貿易機関(WTO)のルールと矛盾しないことが必要」とも指摘。「簡単なことではない」と述べ、時間をかけて解決策を探っていく考えをにじませた。

メルケル首相がテレビ会議以外で外国の首脳と対面で会うのは、新型コロナウイルスの感染拡大後、初めてだ。ドイツは7月から半年間、輪番制のEU議長国を務める。マクロン氏との会談には独仏の連携を強くアピールする狙いがある。

会談では、独仏が提案した大規模な復興基金構想なども話し合われた。オランダなどが反対しており、7月のEU首脳会議での合意を目指していくことで一致した。

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