日文研、浪曲音源をデジタル公開

文化往来
2020/7/6 2:00
保存
共有
印刷
その他

浪曲(浪花節)のSP盤約1万枚を保有する国際日本文化研究センター(日文研、京都市)は6月24日、デジタル化した2548枚分の音源をインターネット上に公開した。浪曲が大衆娯楽の王座だった明治から昭和にかけての希少盤や定番を網羅する内容という。

日文研がインターネット上に公開した浪曲アーカイブの検索画面イメージ

日文研がインターネット上に公開した浪曲アーカイブの検索画面イメージ

「浪曲SPレコードデジタルアーカイブ(http://kutsukake.nichibun.ac.jp/rsp/)」は大阪の愛好家・森川司氏(1923~2014年)が収集した浪曲レコード(SP盤1万3013枚、LP盤187枚)コレクションがベース。このうち重複をのぞいたSP盤9998枚を対象とし、有名・無名の浪曲師424人を網羅している。

日本初、明治36年(1903年)録音の浪花亭愛造による希少盤「東京より東海道駅名尽し」ほか、大正から昭和の全盛期に活躍した鼈甲斎虎丸(べっこうさい・とらまる)、東家楽燕(あずまや・らくえん)、天中軒雲月(てんちゅうけん・うんげつ)、木村重友(きむら・しげとも)ら四天王の名調子、おなじみ広沢虎造「森の石松(三十石道中)」など基本アイテムも含む。

日文研が取り組む「機関拠点型基幹研究プロジェクト 大衆文化の通時的・国際的研究による新しい日本像の創出」事業(2016~22年度)の一環。デジタル化作業の進み具合に応じて、2カ月ごとに公開対象音源を拡大していく。著作権保護期間が残る音源についてはウェブ公開ができないため、電子化したものを日文研内に限り視聴に応じる。音源のほか、全SPの盤面写真、ポスター資料42点など画像データもある。

先行する国立国会図書館の「歴史的音源(れきおん)」で聞ける浪曲はインターネットでの公開が17枚分に限られており、日文研の浪曲アーカイブが規模で上回り国内最大級という。

(岡松卓也)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]