7月申し込み開始のマイナポイント、素朴な疑問に答える
知っ得・お金のトリセツ(16)

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2020/6/30 2:00
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キャッシュレス決済で最大25%のポイント還元が得られる一大官製キャンペーン「マイナポイント」が、いよいよあす7月1日から始まる。といっても、実際にポイントが付くのは9月以降、来年3月まで7カ月間の買い物やチャージが対象だ。ではあすからの「申し込み」とは何をどうするのか? さらにはその前に必要な「予約」とは? 買い物にマイナンバーカードを使うの? 思わず湧き出る素朴な疑問に答えつつ説明しよう。

Q 「マイナポイント」ってどんなポイント?

A 「1マイナ=〇円」で換算されるポイントを新たに政府が発行するわけではない。政府の公式サイトにも「マイナポイント事業」とある通り、どちらかというと仕組みや制度の名称だ。9月以降、実際に消費者がもらえるようになるのはあくまで「楽天ポイント」や「dポイント」「PayPayボーナス」といった既存のキャッシュレス決済サービスのポイントだ。

7月から始まるマイナポイントの申し込みとは、自分が使うキャッシュレス決済サービスを1つ選んでマイナンバーカードとひも付ける作業を指す。実際にポイント付与が始まったら国の予算からポイント還元分が決済業者へ充当される仕組みだ。

Q 7月になったら皆が申し込める?

A 申し込みができるのは大前提としてICチップを搭載したプラスチック製のマイナンバーカードが既に手元にある人だ。さらに「予約」の手続きを終えていないと先には進めない。ここが最も分かりにくいが「マイキーID」の発行手続きのことだ。

呼び方こそマイナポイントの予約になっているが、マイキーIDとはもっと幅広い行政や民間のサービスをオンライン上で使うときに本人認証の役目を果たす自分固有のIDだ。スマートフォンやパソコン(カードリーダーが必要)を用いてマイナポイントのアプリから入り、マイナンバーカードの「利用者証明用電子証明書」を読み込めばIDが自動生成されて付与される。電子証明書を読み込む際は最初に設定した4桁の暗証番号が必要だ。

Q 急がないと枠がなくなるってホント?

A 理論上は予算という上限があるが、実際は早急に枠が埋まってしまう状況でもない。まずポイント付与の予算は2000億円だから1人上限5000円として枠は4000万人分ある。一方、マイナンバーカードの保有者は6月25日時点で2204万人。月間のカード申請件数はコロナ下の巣ごもりで急増した5月の実績でも約150万枚だから、そのペースで増えても1年はかかる計算。

さらにマイキーIDを発行して「予約済み」の状態にある人は今はまだ88万人ほど。4000万人という枠の2%しか埋まっていない。マイナポイントに参加したい人の枠は十分あるといえるので、落ち着いてまずはマイナンバーカードの申請をしよう。申請から受け取りまでは平常時でも1カ月以上はかかる。

Q 4人家族なら2万円分と言われているが子どもの分は親が使えるのか?

A 1人1人が自分のマイキーIDにひも付ける仕組みだから、基本的には子どもが自分が使うキャッシュレスサービスを選ぶ。15歳未満の未成年者の場合は、法定代理人である親名義のキャッシュレス決済サービスをポイント付与対象に申し込むことができる。

その場合も1つのキャッシュレス決済サービスに複数人のマイナポイントを合算することはできない。自分の分とは別に子どもの数だけ決済サービスを申し込まなくてはならない。10人の子だくさんなら10通りに分ける必要があるわけだ。

Q 買い物時にマイナンバーカードが必要なのか?

A 買い物時にマイナンバーカードは使わない。カードが必要になるのは予約時と申し込み時だけ。マイキーIDを取得して民間サービスとひも付けてしまえば、あとは通常の買い物やチャージと変わらない。だから買い物履歴がマイナンバーカードのICチップに記録される、というのも誤解だ。そもそもマイナンバーカードのICチップには年金や税金に関するような個人情報も記録されていない。オンライン上では決済業者は当然、顧客の買い物履歴を把握できるが、マイナポイントだからといってその情報を国に流すことはない。

山本由里(やまもと・ゆり)


1993年日本経済新聞社入社。証券部、テレビ東京、日経ヴェリタスなど「お金周り」の担当が長い。2020年1月からマネー編集センターのマネー・エディター。「1円単位の節約から1兆円単位のマーケットまで」をキャッチフレーズに幅広くカバーする。
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