東急、静岡・三島駅前にホテル 30日開業

2020/6/29 19:42
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三島駅南口すぐの場所に完成した「東急三島駅前ビル」。ホテル(左)と商業施設が入る(29日、静岡県三島市)

三島駅南口すぐの場所に完成した「東急三島駅前ビル」。ホテル(左)と商業施設が入る(29日、静岡県三島市)

東急は30日、三島駅南口(静岡県三島市)の西側に「東急三島駅前ビル」を開業する。ホテルや商業施設が入居し、伊豆半島の玄関口として観光やにぎわいの拠点となることを目指す。同ビルの完成によって駅南口の再開発事業は1つの節目を迎える。東側でも高層マンションを核とした複合施設が2025年に完成する予定で手続きが進んでいる。

「グループ全体のシナジー(相乗効果)で伊豆を活性化させていく」。東急都市開発事業部の百々海大課長は意気込む。

同ビルは地上14階建てで延べ床面積は1万3000平方メートル。3400平方メートルの敷地に、東急が総事業費80億円をかけて建設した。2~14階は東急ホテルズ(東京・渋谷)が運営する「富士山三島東急ホテル」が入居。集客の柱となる1~2階には5店舗からなる商業施設「ミトワみしま」が開業する。

観光客を呼び込む最大の武器は眺望だ。ホテルは「富士を感じるベースホテル」とのコンセプト通り、全195室のうち7割が富士山のある北側に面する。久保田直樹総支配人は「コロナ禍で訪日外国人(インバウンド)が見込めず厳しいのは確かだが、関西など客層を多様化させながら誘客に努めたい」と語る。商業施設には地元の食材を使った料理を提供する飲食店などを誘致し「地元感」も演出した。

東急グループは伊豆半島での観光振興に力を入れており、観光列車の運行や、次世代交通サービス「MaaS(マース)」の実証実験などに取り組んできた。今回、三島に展開したのも、伊豆の玄関口を押さえることでより一体的に展開しやすくなると判断したためだ。グループが異なる伊豆箱根鉄道(三島―修善寺間)との直通通路もあえて設け、伊豆への観光客の利便性に配慮した。

三島駅南口を巡っては1980年代に再開発構想が浮上。97年には駅前の土地が国鉄清算事業団から三島市土地開発公社に払い下げられ、市は一体開発を目指した。ただ周辺地権者との協議が難航したことで長らく塩漬けになっていた経緯がある。その後、市は17年に東急と合意し、西側(西街区)の土地を売却していた。

一方、東側にある東街区でも一歩遅れて、高層マンションや商業棟などからなる複合施設の整備計画が進む。総事業費は211億円で、25年度の完成を目指している。公社がもつ駅前駐車場と民有地の計1万2600平方メートルの敷地に建設し、ジムやフィットネスなどを併設した健康づくりの拠点とする計画だ。市は18年、ミサワホームなど6社で構成する共同企業体(JV)と協定を締結。20年6月には都市計画を決定するにあたって必要な手続きに入った。

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