ツイッター投稿削除、二審は認めず 東京高裁

社会・くらし
2020/6/29 12:54
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ツイッターに投稿された過去の逮捕歴について、東北地方の男性が削除を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(野山宏裁判長)は29日、投稿の削除を命じた一審・東京地裁判決を取り消し、男性側の請求を退けた。一審判決を不服として、運営会社の米ツイッターが控訴していた。

2017年の最高裁決定は、検索サイトのグーグルを巡る同種訴訟で、検索結果は独自の方針に基づいており、表現行為の側面があると指摘。公表の利益と比べてプライバシーの保護が「明らかに優越する場合」に限って削除ができるとの厳しい要件を示した。

今回の訴訟の二審判決も同様に厳しい要件を適用。すでにグーグルなどで検索しても表示されなくなっており、「社会的な不利益を受ける可能性は消えたわけではないが、低下している」とも指摘した。さらにツイッター検索の利用頻度はグーグルなどより低いことにも触れ、投稿を残すことよりも逮捕歴を巡るプライバシーの保護が「明らかに優越するとはいえない」と述べ、男性の請求を退けた。

19年10月の一審判決は、ツイッターの検索機能を「投稿日時の順に表示しているにすぎない」として「グーグルのような情報流通の基盤になっているとまではいえない」と判断し、最高裁決定よりも削除要件を緩和。「逮捕から期間が経過し、公表の公共性は相当減っている」として投稿の削除を命じていた。

一審判決によると、原告の男性は12年に建造物侵入容疑で逮捕され、罰金の略式命令を受けた。逮捕直後に名前や容疑を報じられ、報道機関の記事を転載する投稿が複数確認された。就職活動に支障も出たという。

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