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楽天系、がんの光免疫療法新薬 厚労省に早期承認申請

楽天グループの楽天メディカル(米カリフォルニア州)は29日、がんの光免疫療法に使う新薬について、日本の厚生労働省に「条件付き早期承認制度」の承認を申請したと発表した。同療法の医薬品の承認申請は世界初という。認められれば、年内にも再発した頭頸(とうけい)部がん向けに実用化される可能性がある。

光免疫療法は近赤外線でがん細胞をピンポイントで攻撃するため、副作用が出にくいとされる。周囲の組織に浸潤したり、再発したりして治療の難しいがんへの効果が期待されているものの「世界でまだ実用化されていない」(厚労省)。

同社によると、再発した頭頸部がんの光免疫療法で使う医薬品「ASP-1929」の製造、販売の承認を3月に厚労省に申請した。

厚労省は5月下旬、重篤で有効な治療法の少ない疾患の医薬品を対象にし、臨床試験(治験)の工程を一部省ける「早期承認制度」を適用すると通知した。この新薬は別の迅速審査の制度の対象でもあり、6カ月程度の審査期間で国が承認するかどうかを判断する。

同社は米国立衛生研究所(NIH)でがんを研究する小林久隆氏らが開発した光免疫療法の実用化を進めてきた。現在は国内外で後期にあたるフェーズ3の治験を実施中で、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)などと連携している。

光免疫療法は手術、放射線、抗がん剤、がん免疫薬に続く第5のがん治療法として注目されている。一方で光の照射が可能な部位でないと適用は難しいとみられる。承認されても、市販後、有効性や安全性のデータを集めるなどの条件を満たせなければ承認の取り消しもあり得る。

楽天メディカルは米スタートアップ、旧アスピリアン・セラピューティクスが前身だ。楽天の三木谷浩史会長兼社長が18年に個人で出資し、会長を務め「申請は大きなマイルストーンで、がん克服に向けて努力していく」とコメントした。個人出資とは別に、楽天が19年に出資比率を2割超に高めて持ち分法適用会社にした。

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