日産が株主総会、内田社長「危機対応の資金は十分」

株主総会
2020/6/29 10:50 (2020/6/29 12:52更新)
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日産自動車は29日、横浜市で株主総会を開催した。同社は過去の拡大路線の失敗などで、経営不振に陥っている。内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は2020年3月期に巨額の最終赤字になったことを株主におわびするとともに「自動車事業のフリーキャッシュフローは悪化しているが、危機に対応する十分な資金を持っている」と強調した。

総会の議案だった12人の取締役の再任は賛成多数で可決した。

今回の総会は現体制下で出した本決算と中期経営計画を受けて初めて開かれた。新型コロナウイルスの拡大を受け、出席者は295人と昨年の10分の1近くに減少。総会は昨年より1時間半早い1時間51分で終了した。

株主からは業績悪化の責任を問う質問が多くあり、内田社長は「CEO含めて執行役、執行役員すべての責任」と回答し、役員報酬の減額を表明。管理職について昇級を凍結していることも明らかにした。

日産は再建に向け5月には24年3月期までの中期経営計画を発表。構造改革を進め22年3月期には売上高営業利益率を2%、24年3月期には5%に回復させる計画だ。

内田社長は「日産を必ず成長軌道に戻す」と強調し、「今後4カ年でその後の10年を戦うための体制を再構築する」と述べた。その上で「業績が改善方向に向かわないときは私を解任してほしい。(2月の)臨時株主総会でもそう言ったが、考えは今も揺るぎはない」と語った。

内田社長はこのほか「顧客に新たな価値を提供し、ブレークスルー(画期的な進歩)を起こす。それこそが日産のDNA」と語り、自動車の電動化や自動運転技術の開発に注力する方針を示した。日産、仏ルノー、三菱自動車との3社連合(アライアンス)については「売上高と利益にどう貢献できるかに尽きる」と述べるにとどめた。

日産は19年9月に西川広人前社長が辞任し12月に後任として内田社長が就任。今年2月の臨時株主総会でアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)など4人の取締役が新たに選任され、現在の取締役の体制となった。

同社は元会長のカルロス・ゴーン被告が10年代に進めた拡大路線が失敗し経営が悪化。今年に入ってからは新型コロナの影響も業績を揺さぶっている。20年3月期の連結決算は構造改革費用や減損損失の計上もあり、最終損益は6712億円の赤字(前の期は3191億円の黒字)となった。

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