「安倍総理が期待」と現金 二階・菅両氏の名も、前法相

社会・くらし
2020/6/28 19:34 (2020/6/29 6:42更新)
保存
共有
印刷
その他

昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、前法相の衆院議員、河井克行容疑者(57)が昨年3月、広島県北広島町の宮本裕之町議会議長(61)に安倍晋三首相、自民党の二階俊博幹事長、菅義偉官房長官の3人が妻の案里容疑者(46)に期待していると伝え、現金20万円を渡していたことが28日、分かった。

河井克行容疑者(左)と河井案里容疑者=共同

河井克行容疑者(左)と河井案里容疑者=共同

宮本氏が取材に証言した。昨年夏、関係者を通じて返金したが議長を退く意向を示した。

克行前法相が自民党の有力者の名前を挙げ、買収行為をした疑惑が新たに浮上した。広島県府中町の町議は前法相から「安倍さんから」と言われ、30万円を受け取ったと認めている。

改選2議席の広島選挙区で自民党は溝手顕正・元国家公安委員長に続き、昨年3月13日、党本部が主導し案里容疑者を公認。党広島県連は反発したが初当選を果たした。

宮本氏によると、同3月下旬、克行前法相が北広島町の自宅を訪れた。新聞のコピーを示し「安倍総理や二階幹事長、菅官房長官も案里に期待している」と強調。「広島県に密着した議員になる。案里はそれなりの考えがある」と語った。帰ろうとした克行前法相が座卓に白い封筒を置いたため「受け取れません」と突き返したが、「大丈夫ですから」とまた置いて去った。

封筒の中を確認すると、1万円札が20枚入っていた。宮本氏は買収に当たると判断。自宅の本棚で保管し、時期を見計らって返した。

今年4月の取材で宮本氏は受領を否定。今回の取材で「検事から『マスコミには言わないほうがいい』とアドバイスされていた。ものすごく心苦しかった」と話した。いったん受け取ったことについて「本当に後悔している。自分の弱さが情けない」と述べた。

克行前法相は首相補佐官などを務め安倍首相と近く、菅官房長官を慕うグループに入っていた。案里参院議員は二階派に所属し、議員活動をした。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]