EU、日本含め十数カ国の渡航受け入れ 7月1日から

2020/6/27 17:00
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EUは日本などからの観光客の渡航解禁を探る(15日、ベルギー・ブリュッセルの空港)=AP

EUは日本などからの観光客の渡航解禁を探る(15日、ベルギー・ブリュッセルの空港)=AP

【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)が日本を含む十数カ国からの観光客や出張者を7月1日から受け入れる方向で調整に入った。新型コロナウイルスの影響で3月中旬から渡航を原則禁止しており、感染の落ち着いた国から徐々に規制を緩和する。夏季休暇期を前に移動を解禁することで経済への影響を抑えたい思惑がにじむ。

EUは加盟国間の協議を経て、近く受け入れ国を記したリストを公表する。日本のほか、韓国、タイ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどが含まれる一方、感染が増え続けている米国やロシア、ブラジルは除外する方向だ。リストは感染状況をみながら2週間ごとに更新される。渡航解禁措置は、観光・商用など目的は問わず、対象になる。

EUは渡航を認める基準として、まず感染状況を挙げる。EUの専門機関、欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、過去14日間のEUの10万人あたりの感染の報告件数は16人程度。EUと比較して、同等かそれよりも少ない国を選んだ。データの信頼性に乏しい国も除外したようだ。

中国はEUからの旅行者の中国入国が認められることを条件に、中国人を受け入れる方向で調整が進む。

当初リストは50カ国程度になるとみられていた。早期に旅行者を呼び込んで、大きな打撃を受けた観光やビジネスを刺激したいとの思惑があったためだ。だが、EU域外で感染が増加する兆しがみえるなか、欧州での「第2波」の回避に重点を置き、最終的に国数を絞り込んだようだ。

だが関係者によると、ポルトガルやギリシャなど観光への依存度が高い南欧諸国は国数が減ったリストに反発している。とりわけEUへの旅行者が多い米国やロシアを除外したことで、経済効果は限定的になりそうだ。

行けるようになるのは欧州域内の移動の自由を保障した「シェンゲン協定」の加盟国。アイルランドを除くEU各国に、EU非加盟のノルウェーやスイスなどの4カ国を加えた計30カ国になる。

シェンゲン協定の加盟国内にいったん入ると、域内は原則パスポートの検査なしで行き来できるため、各国は協調して対応する必要性で一致。共通リストをつくることにした。ただ出入国を決める権限はEUではなく、加盟国にある。加盟国の判断で、リストに載っている一部の国を除外したり、入国しても自主隔離を求めたりすることも可能だ。

EUは3月中旬、新型コロナの感染拡大を受けて、域外からの渡航を原則禁止した。観光による経済効果を重視する加盟国からの声などを反映し、およそ3カ月半で緩和に動き出すことになる。

一方、英国は8日からEU加盟国を含むほぼ全ての入国者に対して、14日間の自己隔離を求めていた。英BBCによると、7月6日からドイツやフランス、イタリアなど近隣国からの入国者は自己隔離措置の対象外とする見通しだ。

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