タイLCCノックスクートが会社清算 日本にも就航
【バンコク=村松洋兵】タイを拠点とする格安航空会社(LCC)ノックスクートは26日の取締役会で事業終了と会社清算を決議した。バンコクを拠点にアジアで国際線を運航し、日本にも就航していた。新型コロナウイルスの影響で事業継続が困難と判断した。425人の従業員は解雇された。

親会社のタイLCCノックエアラインズと、シンガポール同業のスクートが発表した。タイを拠点とする航空会社の経営破綻は、タイ国際航空に続き2社目となる。
ノックスクートはタイ政府による国際線の乗り入れ禁止措置を受け、3月下旬から運航停止が続いている。同社のホームページによると日本では成田、関西国際、新千歳の各空港に就航していた。
スクートによるとノックスクートは2014年の設立以降、通年黒字が1度もなく、もともと経営が厳しかった。スクートが保有する49%の全株式を、ノックエアに売却することを打診したが合意できなかったという。
ノックエアも多くの便の運休が続き、政府に低利融資を求めている。ノックエアにはタイ国際航空が13%を出資している。かつてはタイ国際航空が筆頭株主だったが、ノックエアの株主割当増資に応じず、出資比率が下がり続けている。
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