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飼育施設工事で不正5億円超 京大霊長類研、調査公表

 京都大で記者会見し、謝罪する湊長博副学長(中央)ら(26日午後)=共同

京都大霊長類研究所のチンパンジー飼育施設工事を巡る研究費不正疑惑で、京大の調査委員会は26日、チンパンジーの知性の研究で知られる元所長の松沢哲郎特別教授らによる約5億670万円の不正支出があったとの調査結果を公表した。

他に関与したのは友永雅己教授、平田聡教授、森村成樹特定准教授。2011~14年、愛知県犬山市や熊本県宇城市の飼育施設の工事など計34件で、仕様書通りに造った場合よりも多い金額を支出したり、架空の取引や代金の二重払いをしたりしていた。

調査終了から3カ月以上たっての発表だが、記者会見した京大幹部は処分や返還請求などの対応は「今後検討する」としか述べなかった。

調査によると、業者は工事で多額の赤字が発生したため補填してほしいと主張。松沢氏らは不正で捻出した金を業者に支払っていた。

チンパンジーを長期飼育する特殊な施設の知識を持つ業者は限られ、湊長博副学長は「赤字補填のためではないが、経営難で会社がなくなれば研究に不備が出ると考え、必要以上の配慮をした」と説明した。不正に気付いた事務職員が、所長だった松沢氏に意見しにくい雰囲気もあったとした。

18年12月、業者などからの情報提供を受け、昨年6月から本格的な調査を始めていた。潮見佳男副学長は「不正経理が行われたことは誠に遺憾で、関係者や国民の皆さまに深くおわび申し上げる」と謝罪した。

松沢氏は天才チンパンジー「アイ」の研究で有名。人間の認知や行動の起源を探り、13年には文化功労者に選ばれた。

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