東京都の「貯金」わずかに改善 20年度807億円に
東京都は26日、都庁で都財政に関する有識者との意見交換会を開いた。議論に先立つ事務局説明で都の「貯金」にあたる財政調整基金の2020年度残高見通しが807億円になったと明らかにした。従来見込みの493億円からわずかに改善している。

19年度残高に比べると9割減となった。新型コロナウイルス対策に伴い、貯金が大幅に減っていることは変わらない。
同日まとめた19年度の一般会計決算見込みを踏まえた残高見通し。山田忠輝主計部長が「今回、歳出の精査などが確定して19年度に予定していた財政調整基金の取り崩しを見送ることができた」と説明した。決算で浮いた財源を充てて財政調整基金を取り崩さずに済んだという。
意見交換では起債の是非も論点にあがった。武市敬副知事は「都債の増発は不可避とは思うが、将来負担を見据えながら一定程度の限度を持った発行にせざるをえない」と指摘。一橋大学の辻琢也教授は「なるべく起債によらない財政運営でやっていくのが重要」と応じた。

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