クルマのサイバー攻撃、対策義務化 国連委が指針を採択

2020/6/26 4:17 (2020/6/26 5:23更新)
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テスラ「モデルS」も過去にサイバー攻撃の被害が報告された=ロイター

テスラ「モデルS」も過去にサイバー攻撃の被害が報告された=ロイター

【フランクフルト=深尾幸生】国連欧州経済委員会(ECE)は25日、自動車にサイバー攻撃対策を義務付ける指針を採択したと発表した。2021年1月から施行される。自動車メーカーは対策を施さなければ欧州連合(EU)や日本を含む世界の広い地域で新車を発売できなくなるおそれがある。

自動車のサイバーセキュリティー分野で初めての国際的な拘束力のあるルールといい、各国政府が新車の発売を認める型式認証の要件に盛り込む。

ECEの下部組織である「自動車基準調和世界フォーラム(WP29)」が採択し、世界の自動車生産の約3分の1を占める54の国・地域で適用される見通しだ。日本は22年の導入を目指しており、EUでは22年7月以降の新車で義務化される。中国や米国はWP29に準拠していない。

指針ではサイバー攻撃に対処するシステムをクルマに搭載することなどを求める。攻撃を検知し、乗っ取りなどを防ぐ手段が必要になる。ソフトウエアを無線で更新する「OTA(オーバー・ジ・エア)」機能についても、利用者に更新の実施と完了を明示することや、更新が失敗したときに原状回復することなどの要件を定めた。

いまの自動車には150以上の電子制御装置(ECU)が搭載され、ソフトのプログラムは1億行に達する。「つながるクルマ」や部分的な自動運転機能を持つクルマが普及する30年には、3億行になるとみられている。

利便性が高まる一方でサイバー攻撃のリスクも増える。自動車がサイバー攻撃にさらされると人命に直結するおそれがあり、安全を確保する対策が求められている。

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