ファーウェイ、英国に研究・製造拠点 1300億円投資

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2020/6/26 3:05
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ファーウェイは英国を重要市場としてしている=AP

ファーウェイは英国を重要市場としてしている=AP

【ロンドン=佐竹実】中国の通信機器大手華為技術(ファーウェイ)は25日、英国に研究と製造の拠点を建設すると発表した。初期投資額は10億ポンド(約1300億円)。英政府は次世代通信規格「5G」での同社製品採用の是非を見直している最中だが、同社は重要市場として投資を続ける。

ファーウェイによると、拠点を作るのは大学や研究機関などが集まるケンブリッジ。約400人を雇用して研究開発をするほか、光ファイバー通信向けの装置などを製造する。光ファイバー関連ビジネスの国際的な中核拠点と位置づける。同施設は2017年から計画し、このほど地元自治体の許可を得たという。

英国政府は1月に、5Gの基地局などの35%に限って同社製品を使うことを認めた。だが完全排除を求める米国が強く反発。英与党・保守党内にも中国への過度な依存を見直すよう求める声が強まり、政府は一度容認したファーウェイ製品について排除も視野に再検討を始めた。

こうした動きを受け、ファーウェイは5月23日、「英政府は1月に5Gネットワーク建設への参加を認めた。英国で20年以上事業を行う民間企業としてネットワーク接続を維持できるよう支援する」との声明を出した。

ファーウェイは欧州市場への足がかりの1つとして英国への投資を続けてきた。10年に英政府の協力で「サイバーセキュリティー評価センター」を立ち上げて自社製品のリスクを管理。19年には英国第2の都市バーミンガムに5G研修センターを建設している。

米国は安全保障上の理由から同盟国などにファーウェイの完全排除を求めるが、欧州で明確に応じる国は少ない。独通信大手ドイツテレコムは17日、5Gでファーウェイ製品を使用することを明らかにした。ファーウェイの研究開発費はスウェーデンのエリクソンなど同業を大きく上回り、性能も業界内で評価されている。

すでに整備されている部品を完全に排除するとなれば通信会社の多大なコストとなり、次世代のテクノロジーの基盤となる5Gの整備が遅れかねない。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、英国内で中国への不信感が強まっている面もある。周辺国の判断にも影響するだけに、英政府がファーウェイ採用についてどのような判断を示すかが注目される。

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