アップル、アプリが収集する個人データを開示へ

2020/6/25 5:44
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【シリコンバレー=白石武志】米アップルがプライバシー保護を一段と強めている。オンラインで開催中の年次開発者会議では、すべてのアプリ開発者にどういった個人情報を集めているか申告するよう義務づけると明らかにした。消費者は「iPhone」などでアプリを買う前に、自らのデータがどう扱われるかを確認できるようになる。

「食品を買うときには栄養成分表示を確認する。アプリについても同じものができないかと考えた」。22日に開いた年次開発者会議「WWDC」の基調講演。アップルでプライバシーを担当するエリック・ノイエンシュワンダー氏は同社のアプリ配信サービス「アップストア」上で2020年内に始める新たな取り組みをこう説明した。

アプリが集める個人情報の種類を表示するiPhone画面のイメージ

アプリが集める個人情報の種類を表示するiPhone画面のイメージ

「アッププライバシー」と呼ぶ活動では、各アプリの購入画面で開発者が集める個人情報の種類を一覧で表示する。「位置情報」や「購入履歴」、「連絡先」といった項目をアイコンとともに分かりやすく伝える予定だ。アプリの開発者が第三者とどういった個人情報を共有しているのかも開示する。

アップルの担当者によると、すべてのアプリ開発者は同社の質問票に回答する形でどういった個人情報を収集・共有しているかを自己申告しなければならない。従わなかった場合、iPhoneやタブレット端末「iPad」、パソコン「Mac」上でアプリ配信ができなくなる恐れがある。

アップルは個人情報に関する透明性を高めて、消費者が安心してアプリを購入できる環境を整える狙いだ。ただ、同社は毎週約10万件あるアプリ配信の申請のうち、約4割についてプライバシー上の懸念などを理由に却下していると明らかにしている。アップストア上の管理を強める姿勢には、一部のアプリ開発者から反発も予想される。

米カリフォルニア州では20年1月、一定の条件を満たす事業者に個人情報の収集範囲や利用目的などの開示を義務づける州法「消費者プライバシー法(CCPA)」が施行した。企業に個人情報に関する透明性を高めるよう求める動きは世界的に広がっているが、アップルの今回の取り組みはCCPAとは無関係だとしている。

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